つれづれ気まぐれ乳がん体験日記
進行がんと共に生きる研修講師が綴る日々の気付き
ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2022年8月
前の月 次の月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
最新の絵日記ダイジェスト
2024/04/24 風が吹き、雨が降り、花が咲く
2024/04/20 真面目な整体院
2024/04/12 桜と同じくらいに感動した「もしも〜」
2024/03/25 あんなにあんなに
2024/03/17 谷中へ

直接移動: 20244 3 2 1 月  202312 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  202212 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  202112 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  202012 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201912 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201812 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201712 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201612 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201512 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201412 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201312 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201212 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201112 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  201012 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200912 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200812 11 10 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200712 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200612 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200512 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200412 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200312 11 10 月 

2022/08/29(月) 気力も体力もない時は
金曜から始まった22年ぶりの化学療法。

41歳だったあの頃と
還暦を過ぎた身としては
まず体力が違うし、
抗がん剤のブレンドも当然異なる。

だから出てきた副作用も随分違った・・・。

22年前は3クール目まで楽勝だったので
舐めてかかっていた・・・。

今回は目まぐるしく変わる症状。

初日の金曜は帰宅すると変な浮遊感で
疲れているのに中々寝付けず。

翌日は吐き気止め薬のせいか、
異様な喉のせばまりで目が覚めた。
外はカンカン照りなのに
妙に寒いので体温を測ると
35度なかった。
(土曜の東京は最高気温が34度)
そして夜になると今度は微熱でフーフー。
(-_-;)

昨日の日曜はひどい肩コリと倦怠感と
早くも出てきた骨髄抑制で
足のかかとの骨が痛くて
バレリーナのようにして
(;^_^A
家の中をつたい歩き。。。
(前は全ての関節が痛くなり、
 リューマチおばあさん状態に)

それでもこうして
「前は〜」と書けるところが
私の強みと自分を励ます。

というのは松下幸之助さんの
生前の言葉が記された
『一日一話』の中に、
 ”人間の「実行力」を支えるものは、
 「気力」「体力」「経験(知力)」だ”
 という説話があったから。

理想はこの3つがあると
いいんだろうけど、
今は気力も体力も減少なので
唯一我が手元に残っているのは
この病に対する「経験値」。
(^^)/

例えば
「副作用は出るけど
 治療が終われば
 必ず潮が引くように収まる」とか
「人生はどん底の後には
 上昇のサイクルがやってくる」等など。

よく満足度の例えにされる
コップの水の話があるが
こういう時は圧倒的に
「今日は、これだけ、
 やったじゃん!」的な
 思考が大事とつくづく感じる。

今日の私は
昨日できなかった洗濯をした。

そして夕方になったら
バナナが食べたくなったので
つま先立ち歩きで
近所のローソンに行ってきた。
(^^)/

さて明日はどんな日かな?

と、思えるのもまた
進行性乳がんを22年生き延びた
「経験」により
磨かれたスキルの一つなのでは?と
自分を褒めてやっている夜。

【補記】
(1)8/1付でHP更新
   http://oneself.life.coocan.jp/

(2)認定トレーナーの開講日程 を8/28付で更新
   http://orion-angelica.jp/oneselfcard/

(3)この内容とはまた違う観点で綴る
   「ワンセルフカードの広場」
   https://ameblo.jp/oneself2012/

2022/08/24(水) 治療の第二局面
今後の治療方針が出て、
化学療法をやることに。

腫瘍が1センチ以下なら化学療法は
パスだそうだが
私の今回の腫瘍は結果的には
1.3センチだった。
(前は7センチ×8センチ(;'∀'))

リンパ節転移はなしで
放射線治療は免除。
(前はリンパ節を25個取って
 22個転移していたという
 最悪状態だった・・・)

ホルモン治療は
女性ホルモンに今回は陰性の
乳がんなのでやらないことに。

前のブログで
「迷惑かけるレッスン」と書いたら、
その通りになり、
秋に予定していたことが
いくつか延期に。
(オンライン仕事はする予定
 (^^)/)

ところで化学療法は経験済だけど
それでもまた脱毛するのは
やはり気持ちが萎える・・・。

22年前はずっと入院治療で、
退院しても母がいたので
家に閉じこもって
バンダナとニット帽でごまかしていた。

しかし今や通院治療の時代なので
そうもいかずで
人生最大の気が進まない買い物、
かつらを購入した。
(;^ω^)

そんな私の状況は
知らないはずなのに
宅配便がいくつか届いた。

それぞれ心がこもっていて
ありがたい限り。

なにより開く時、
気持ちがぱ〜っと
明るくなるものばかり。

小さな明かりが集まると
聖火台に点火できるような日が
必ずくるのだ・・・
と信じて、
今週の金曜から
治療の第二フェーズがスタート。

【補記】
(1)8/1付でHP更新
   http://oneself.life.coocan.jp/

(2)認定トレーナーの開講日程 を7/31付で更新
   http://orion-angelica.jp/oneselfcard/

(3)この内容とはまた違う観点で綴る
   「ワンセルフカードの広場」
   https://ameblo.jp/oneself2012/

2022/08/21(日) 迷惑かけるレッスン
入院から一か月経った昨日、
ご近所さんから
(亡き母が仲良かったのだが)
「田舎の奄美から
 マンゴーが届いたから
 退院祝いがてら持って行くよ」
と電話があった。

「せっかくなのであがって」
と言って声をかけると
「ケーキも買ってきた。
 これは明日食べて」
と梅園のあんみつも
ごそごそと出すW子さん。

さらに彼女は
「そいでそいで、今晩はうち、
 カレーなんでこれはおすそ分け」
とスープジャーもどんとテーブルに。

マンゴーの入った袋の中には
私には未知のドラゴンフルーツも。
この食べ方を恐る恐る
教えてもらいながら
「悪いねぇ、こんなにしてもらって」
と私。

すると
「いいんじゃないの、
 迷惑かけるときはかければ」
とさばさばとW子さん。

そんな彼女とおもたせの
ケーキを家で食べるという
私にとっては
久しぶりの時間が過ぎた。

彼女が帰った後は
あらかじめ準備していた
夕飯メニューは変更しカレーに。

カレーは親が亡くなった直後は
よく作っていたが
一人だと2,3日食べないとならずで
ここ数年はレトルト一本やり。
(;^_^A
レトルトも今は
美味しくなっているが
微妙に独特のレトルト臭がする。

だから大きな牛肉や
じゃがいもがゴロゴロ入った
鍋から出したてのカレーは
母がよく作っていたのと
似ていて本当に美味しかった。
(フェイスブックにはこの涙ものの
 美味しいビーフカレーの画像UP)

そして食後のマンゴーは
甘くてジューシーだった。

そんな至福の夕飯を食べたら
「W子さんの言う通り、
 迷惑かけていいのかも?。
 今回のことは
 迷惑かけるレッスンだったのかも?」
と思えてきた。

いつか
「人様に迷惑をかけられない」
 なんていう発想は時代遅れの
 考え方になっていたらいいね。

「迷惑かけ合おうよ。
 かけ合うことで、
 社会はもっと進化するよ」
という社会が実現するといいね。

でももう社会の底辺の流れは
そうなっているかも。

【補記】
(1)8/1付でHP更新
   http://oneself.life.coocan.jp/

(2)認定トレーナーの開講日程 を7/31付で更新
   http://orion-angelica.jp/oneselfcard/

(3)この内容とはまた違う観点で綴る
   「ワンセルフカードの広場」
   https://ameblo.jp/oneself2012/

2022/08/14(日) 小さな買い物、小さな幸せ
入院で不在の間に
来ていた郵便物の中に
区から簡易書留。

はて?と開いてみれば
地域商品券だった。

忘れていたが春に
「区政90周年記念事業」で
指定店のレシートを9,000円集めると
2,000円の商品券が
もらえるというのに
送っていたのだった。

せっかくなので
退院記念になるようなものを
この商品券で買おうと思って
近所を散歩していたら
スマホと鍵等が入る
ミニショルダーを発見。

若い女性用みたいだし、
500円ほど予算オーバーだけど、
ワンコインでバッグが買えたと
考えれば安いものだと思い直して購入。

アメブロに書いたように
溜まる胸のリンパ液を
抜いてもらうために何度か通院だし、
今月下旬には
今後の治療方針を聞きに行き,
まだまだ通院が続くだろうから
その際活躍しそうだし。

そう、がんは退院して終わりでなく、
放射線治療や
術後の化学療法等が
大抵セットでついてくる。
だから年内はおそらく通院の日々。
(前はこうした治療は入院だったが
 今は医療が進歩して殆ど通院)

つまりここからスタートなのだ。

これをわからない人は
退院すると「おめでとう」と言う。
それはそれでありがたいが、
がん体験者としては
「そんなに簡単に言われても・・・」
という複雑な気持ちが少なからずある。

でもこうしたことは
この病気になってなかったら
わからなくて、
脳天気に「おめでとう」と
お産で退院した人にかけるのと
同じトーンで言っていたと思う。

この20数年の間、
乳がんから教えられた
命の深淵、人生の妙は計り知れない。

先日購入したミニバッグを
早速斜め掛けして
八百屋に行ったら
顔見知りのお姉さんに
「どこで買ったの?」
と尋ねられ晴れやかな気分に。

こんなふうに
ちょっとでも心地よい方へ
ズズズっとずれる、
みたいな努力や工夫を
今後も続けていこう。

ほんの些細なことであっても、
人の心は、
少なくとも私の心は
案外ころっと変わるから。
(^^)/

こういう小さな買い物だけでなく、
朝の早起きとか、
新しい常備菜に挑戦するとか、
近所の年配者に気を配るとか、
ほんのちょっとの工夫は
積み立て貯金みたいに
人生の質を押し上げてくれる筈だから。

【補記】
(1)8/1付でHP更新
   http://oneself.life.coocan.jp/

(2)認定トレーナーの開講日程 を7/31付で更新
   http://orion-angelica.jp/oneselfcard/

(3)この内容とはまた違う観点で綴る
   「ワンセルフカードの広場」
   https://ameblo.jp/oneself2012/

2022/08/09(火) 辻さんが愛される理由
辻仁也さんがお住いのフランスから
ほぼ自撮りで不定期放映される
BSの「パリごはん」を
去年たまたま見て、
彼への先入観が随分変わった。

それまで辻さんという人は
二人の女優さんを袖にし
(実際は3回の離婚)、
ファッション雑誌に
恋愛小説を連載する気取った作家、
というのが勝手な私の印象だった。

しかし「パリごはん」の中の彼は
変な化粧はしてないし、
シングルファーザーとして
引き取った息子さんに対し
日々格闘しながら
料理や会話を試みていた。

またときには古いアパートに
住みついているという幽霊に
叫び声をあげたり、
生まれて初めて飼う犬の
しつけに四苦八苦と、
結構自然体。

私が憧れる男性像とは
かなりかけ離れているけれど、
次のパリごはんが
いつしか楽しみになっている。

そうしていたら数日前、
「あさイチ」に
その辻さんがゲスト出演。

息子さんとのことを綴った
新刊本は即増刷に
なっているようだし、
今月の来日ライブチケットは
あっという間に
完売だったそう。

つまり彼は長きにわたって
多くのファンがいる人気者。

それはなんでなんだろう?

そう思ってあさイチを見ていたら、
アップになった辻さんの帽子は
なんと、冬のウール素材!?

今は夏まっさっかりだよ、
なんでそんなの、
選んじゃったの?
と突っ込みを入れる私。

しかし彼はその日の番組の
特集である奥多摩産の
山葵の丼を食べて
「うまぁーい!」
とニコニコしていた。

そこで思ったのは、
辻さんが多くの人に愛され続けるのは
勿論多彩な才能があるからだけど、
それにもかかわらず、今一つ、
彼はちゃんとしてないからかも(笑)。

そのせいで失敗もやらかすようだけど、
それに対しても自然体で、
へこんでも自分を立て直して、
パリで頑張って
暮らしている。

そんな辻さんの生き方は
私を含めて昭和30年代生まれの
「高齢者予備軍」の
モデルになる部分が多いかも?

少なくとも私は僭越ですが
お手本に出来るところを
取り入れていきたいなぁ。

さて私はといえば、
先月末に退院してから
ご縁のある方数名から
さっと食べれる美味しそうなものや
呑むものを送って頂いた。

申し訳ないなぁと思いつつ、
今日書いたように
辻さんをモデルに考えれば
私はどうも乳がん体質で、
恥ずかしながら料理が苦手で、
独り身を時々
自虐的に書いている。

そんな私に心配と応援を兼ねて
送って下さったのだと思うと、
両手を広げて、
それらを受け取るのが、
今は大事と思えてくる。

ほんと、ありがとうございます、
皆さん!!

(Facebookに
 その品物のいくつかを
 もっと載せてますので
 よかったら見てね。
 この右の画像はベトナム経由、
 仙台発のありがたき食材)

あっ、
Facebookの画像を見て頂くと
わかるように
食材は十分に足りているので
これ以上のお気遣いは
不要ですよー。

【補記】
(1)8/1付でHP更新
   http://oneself.life.coocan.jp/

(2)認定トレーナーの開講日程 を7/31付で更新
   http://orion-angelica.jp/oneselfcard/

(3)この内容とはまた違う観点で綴る
   「ワンセルフカードの広場」
   https://ameblo.jp/oneself2012/

2022/08/04(木) 愛され続けるうなぎ
今年は丑の日が二回あり
その二の丑が今日。

村上春樹さんは
海辺のカフカの中で
ナカタさんという登場人物に
「ナカタは
 うなぎが大好物であります」
と語らせている。

私も
「ナカモトは
 うなぎが大好物であります」
(^^)/

村上さんは
「ほかに代わりになる食べ物が
 いくつかあるけど、
 うなぎに変わる食べ物はない」
というようなことも言っているが
これが私もうなぎが好きな理由かなぁ。

広島出身の両親は
「穴子のほうがふかふかして美味しい」
と生前言っていたが
私はナカタさんに軍配をあげたい。
(^^)/

先月の一の丑は図らずも
病院食でありつけたが
もう一度食べたくなった。

そこで去年ローソンの
二分の一尾サイズのお弁当が
サイズ的に丁度よかったし
美味しかったのを思い出し、
数日前に予約。

しかしなんで私はこんなに
蒲焼に執着するんだろう?
年々その度合いが
増している気がする。

夏の土用にうなぎを食べる習慣は
江戸時代中期の平賀源内が云々、、、
というのが有名だから
その頃からと思っていたら
今朝のラジオで
万葉集に大伴家持が
夏痩せした友人に
「石麻呂さん、
 夏痩せに良いものがあります。
 どうぞ鰻を捕って召し上がりなさい」
という歌を残していると聞いてびっくり。

奈良時代からとはねぇ。
その頃はどんなふうに調理したんだろう?
こんなに長く愛されているって、
うなぎってやっぱりすごいねぇ。

なんてことを考えながら
小さなお弁当を
落雷の音を聞きながら味わった。

そうしていたら
やっぱりお店で焼いて、
その香りを嗅ぎながらの
ちゃんとしたのが食べたくなった。
コロナは第七波というけれど、
どこかに食べに行こうかなぁ?

などという
平和なことを考えられるほど
体力は回復。
手術の痛みも軽くなってきた。

やっと今日あたりから
ちょっと用事をしても
横にならずに生活出来ている。

【補記】
(1)8/1『ONEパラダイム』配信

  バックナンバーはないので読み逃した方は
  直近号は下記(2)のHPトップで。
  
  今月号は病棟で気づいたことを書いたら
  沢山の感想を頂いた。
  ありがとうございます。。
  中にはお会いしたことがない方や
  外国から奥様が乳がんという方からも。

(2)8/1付でHP更新
   http://oneself.life.coocan.jp/

(3)認定トレーナーの開講日程 を7/31付で更新
   http://orion-angelica.jp/oneselfcard/

(4)この内容とはまた違う観点で綴る
   「ワンセルフカードの広場」
   https://ameblo.jp/oneself2012/


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.