つれづれ気まぐれ乳がん体験日記
進行がんと共に生きる研修講師が綴る日々の気付き
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2022/03/10(木)
きんつば
母はきんつばがなぜか好きだった。
私は浅草の芋きんは好きだけど、
あんこ系なら大福かおはぎ派。
でも母が亡くなってからは
きんつばをみかけると
ついふらふらと買ってしまう。
こんな自分の行動から感じるのは、
死者とは今ここに
いなくなった人ではなく、
不可視な姿で
この家にまだいる存在、
ということ。
つまり亡くなるということは
消滅ではなく、
姿を変え、
自分の中に
「宿り直す」ことかも。
でもそれは
いわゆるよく言う霊とか、
そういうのじゃない。
あえて言葉にすると
「死者への尊厳」。
そしてそれはこんなふうに
故人が好きだったお菓子を買う、
くらいの素朴なもので
いいんじゃないかな。
あえて言わせてもらえば、
本当の宗教って
そこを軸にしているべきでは?
画像はこの時期に毎年、
なぜかセブンにだけある
桜きんつば。
奥の写真は母が
生前大事にしていたもの。
小さかった母は、
母とそっくりな母
(私にとっての祖母、原爆で死亡)
に抱かれている。
近所の人たちとの松茸狩りだそうで、
戦前の広島の山では
松茸がザクザク取れ、
秋はアウトドアで
それをすき焼きにしていたそう。
私にとっては未知の松茸すき焼きの
香りと味をこの写真を見るたびに
想像している。
奇しくも今日は東京大空襲から77年、
明日は東日本大震災から11年という、
「死者への尊厳」を考えるのに
相応しい日。
【補記】
(1)3/1付でHP更新
http://oneself.life.coocan.jp/
(2)認定トレーナーの開講日程 を2/27付で更新
http://orion-angelica.jp/oneselfcard/
(3)この内容とはまた違う観点で綴る
「ワンセルフカードの広場」
https://ameblo.jp/oneself2012/
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