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2018/09/06(木)
お=い、ここから飛び込めるか?
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次は、岡山県庁より北の後楽園と岡山城の間の旭川であった。遠泳がおこなわれたり、寒中水泳がおこなわれる場所である。後楽園側ではボートが置かれていて、茶屋もあるあの場所であり、後楽園の入口から出石町に至る橋の辺りまでであるが、ここが何とも面白い場所であった。後楽園側の石積み護岸には前足の長いテンゴエビがたくさんいた。十数匹取れると陸に上がっては焚火をして焼いて食べるのだ。これがまた何とも美味いのだ。妹尾ではトーチカをとらえてバケツで煮て食べた。これも大変美味かったが、母にはこっぴどく叱られた。「ジストマにやられたらどうするんじゃ。あほー」と言いながら、平手でピシャピシャ叩かれた。おかげで尻が腫れあがった。だが、ここは母の目は届かない。子どもという者は親の目の届かないところで何をしでかすか、わかったもんではない。そうすると自己規範が備わっているかどうかが事故や犯罪を引き起こすかどうかの分岐点となることもあるに違いない。こうして遊んでいる時に橋の上から呼ぶ者がいる。泳いで橋の下に行くと「おーい、ここから飛び込めるか?」と言う。わたしは「おう」と答えた。一緒に遊びに来ていた連れが「ケンちゃん、止めとけ。危ねえぜ」と止めるが、一度「おう」と返事をしたのだから「止めるわけにもいかない」。急ぎ泳いで岸に上がり、裸足で歩いて行くと、声をかけた奴は反対側の岸にいて、川に入ろうとしていた。橋の下から本当にやるかどうかを確かめるつもりに違いない。橋の欄干に立って気がついた。(えっ!高い)(頭打つぞ。これはどうしよう?)と頭の中が困惑している。下では「早く来いよ」と手を振っている。(え〜〜い、仕方が無い)思い切って足から飛び込むことにした。そして、思い切りザンブと飛び込んだ。川底の石が足裏に冷たかった。その石を蹴って水面に出た頃にはそいつはまた岸に向かって泳いでいた。わたしは(どこの中学なんだろう?操山か!?)と思った。こういう他人の挑発にすぐ乗るバカは死ななきゃ治らない。飛び込みでのヤバイお話はまた次の機会に。
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