たばたけんじの日記 (田畑 賢司)
元 岡山市議会議員 田畑けんじ の日々思うこと…
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2017/09/23(土) 魚の小骨(54)石油の為の戦争!?
昨日の雨で諸事大忙し。国連も大忙しで、アメリカのトランプ大統領が北朝鮮を脅す演説。これに対して北朝鮮の金正恩がさらなる脅しで返礼という事態に。オバマ大統領の対応は「無視」であったが、トランプ大統領はいちいち反応するも官僚配置という対策は取れないままである。今度は「国を亡ぼすことになるぞ」と。これに対し、金正恩は太平洋上での水爆実験に言及した声明を発表。しかし、我々はこれから先の両国及び日本などの情報合戦に騙されないようによくよく注意しておかねばならない。アメリカはイラク戦争に突入する前の湾岸戦争(イラクがクウェートに侵攻)に於いてイラクが非道な行為をしているとの報道を流した。クウェートから脱出した少女がアメリカの下院議会で「イラク兵は病院にまで攻めてきて赤ちゃんを保育器から出して殺した」と証言。また、イラクがペルシャ湾に原油を流出したために水鳥が死にかけているなどの映像が毎日流された。しかし、後日、この少女はイラクにもクウェートにも行ったことがないアメリカ在住の少女だったこと、彼女はクウェートの難民ではなかったこと、水鳥の映像もアメリカ国内で撮影されたものであったということが分かった。では湾岸戦争はどうして起きたのだろう?もともとアメリカはイランを支援していたが(もちろん原油の利権はアメリカが握っていた)、そのアメリカの支援の下でイラン国内の貧富の差は急激に激しくなっていった。民衆の不満は国王を失脚させイスラム原理主義のホメイニ氏に政権を譲渡させた。もちろん民衆の不満、イスラム原理主義は反米であった。そこでアメリカはイラクを支援した。しかし、10年に及ぶイラク・イラン戦争はイラクにもイランにも戦費負担が重くのしかかっていた。イラクは原油値下がりと戦時債務負担で経済困窮は極めて激しさを増していた。原油の値段は当時1バーレル15ドル程度であった。経済を原油に頼るイラクの国家存亡は1バーレル25ドルを必要とした。そこで中東の原油産油国OPECで25ドルを保持しようと減産を提案した。一応、減産合意はできたもののイランは私的油田の掘削はしないで産油を続けた。クウェートは合意を守らず、産油を続けた。これに業を煮やしたイラクのフセイン大統領は軍事的解決をめざし、クウェ―トに侵攻した。これはケシカランとアメリカは国連を主導し、国連は多国籍軍を派遣すると決定した。
1991年1月17日の空爆が多国籍軍の戦争突入であった。結局アメリカは反米思想の根強いイスラム原理主義とは相いれないという結論を出したようである。その根底には原油を巡る利権が絡んでいることも確かである。イラクのフセインをやっつけることはアメリカの石油の利権を守るためであろう。4月に停戦となったこの戦争は「イラクが大量破壊兵器を破棄する」という決着をみたのであった。こうして見てくると、イラク、イラン、ウサマ・ビンラディン率いるアルカイダというアメリカが敵視し、戦争を仕掛けた国々はアメリカの石油の利権を守るということではなかったのではないかと思える。


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