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2017/08/18(金)
魚の小骨(21)良くも悪くも使うは人なり
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最近は日々草刈りが日課である。ものの10分もすれば汗びっしょり。着衣もびっしょり。これもなかなか重労働である。考えてみればAI(人工知能)も草刈り機と同じ機械である。では、何が違うのか。情報処理能力の高さと所要時間の速さであろうか。人間ではとても不可能なことを解決する処理能力を持っている。その一例が、中国では見られる。中国ではもう現金決済が不要になりつつある。モノとネットがつながるIoT のスピードは日本とは比べものにならない。無人のコンビニも増加の一途と聞く。もちろんスマホで決済するのだ。そんな中、毎年7万人もの子供が誘拐されるというほど人身売買が深刻な社会問題となっている中国で朗報があった。中国政府の協力も得て、2億枚の写真をAIに読み込ませ、行方不明の肉親を捜すサイトの6万枚の写真を検索し、分析し、親子関係を特定したという。行方不明になったのが6歳の貴さんは現在33歳だという。AIは顔の経年変化まで見分けたというからまさに驚きである。もちろんその後DNA 鑑定で当然親子であるか否かを確かめたと思われるが。この分野の研究開発について日本は立ち遅れていると言われる。介護情報を膨大に所有している日本は介護分野で世界のお役に立てる役割を果たせると思う。イランでは女性の社会進出のきっかけの分野、職業になっているとのこと。しかし、何事も万々歳という訳にはいかないようだ。昨日述べた軍事利用以外にも課題はある。そのうちの一つが消費電力だという。アルファ碁対局時の消費電力の調査では、人間の脳の消費電力と比べて1万2千倍だという。思考時の人の消費電力は21ワットであるのに対してAIは25万ワットだったとのこと。画像診断、診療の分野ではコストが課題となろう。水素を燃料とした電力が安価になればまた事情も変わるであろうし、消費電力の少ない半導体の開発を業界は期待しているようだ。ではこれらの分野での研究開発に対し、日本企業の参入状況はどのようになっているのであろうか。
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