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2017/10/12(木)
魚の小骨(62)お前らは黙って従え!
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沖縄でまた米軍機が炎上墜落した。知事が抗議声明を発表するも米軍或いはアメリカの日本大使などの謝罪のコメントは一切ない。マスコミはコメントを取りに行った様子もない。40年前の神奈川県厚木基地を飛び立った米軍ジェット機の墜落事故がふと頭をよぎる。横浜市の住宅地にこのジェット機が激突し住民9人が死傷した事故だ。米軍機は日本の上空をアメリカ本土並みに、否それ以上にお構いなしに飛び回っている。重症のやけどを負いながらかろうじて命が助かった椎葉悦子さんは原因究明と日本政府、アメリカ側の責任追及を求めて民事訴訟を起こしました。それは「米兵たちが取り調べも受けずアメリカに帰ってしまい、殺人罪にも問われず、何の罰も受けていないこと。事故を起こした米兵はパラシュートで脱出し、自衛隊は炎に包まれた日本人には目もくれず米兵を救出。そして、焼け落ちた家に防衛施設局の職員がやってきてニヤニヤ笑いながら補償交渉を持ちかけた」からだと言います。苦しい闘いを続けた椎葉さんが苦節10年後「国に賠償支払いを命じるとともに初めて日米安保条約と地位協定により日本には民事裁判権がないとする被告米兵とアメリカ側の主張を退け、米軍人は日本国の民事司法権に服する」との判決を出しました。当時、マスコミは「安保の壁に穴が開いた」と報じたと言います。しかし、基本は変わってはいません。日本国民が米軍の下で不当に扱われていることは同じ状況です。この当時の補償交渉に訪れた防衛施設庁職員は「道徳教科」第2の「かけがえのない自他の生命を尊重すること」に違背しているのではないでしょうか。そんな人が出世しているのです。また、あるべきはずの資料を「ない」と言って、国会に資料を提出しない大臣や防衛省幹部は道徳が教える「理想の実現をめざしている?」のでしょうか。この道徳を教科とし、4つの目標を決めた文科省のエリートが国会で加計学園獣医学部新設の経過事実をひた隠して「記憶にない」とシラを切りとおすのが「望ましい生活習慣」なのでしょうか。自分たちが守りもしないことを他人や子供たちにはやれという無理無体は一体何を意味しているのでしょうか?「国を運営するには5%のエリートがいればよい。後は黙って従えばよい」との暗黙のエリート論が真実味を帯びてきます。しかし、この国を運営する5%のエリートたちのほとんどは腐りきっているのではないでしょうか。
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