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2016/02/23(火)
姥捨て事件
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たはむれに母を背負ひてそのあまり軽きに泣きて三歩歩まず 啄木 この歌は啄木の有名な三行詩です。母への思いがよく伝わってくる詩ですが、最近の子どもたちの感想では「母を冗談に背負ってみたところ重すぎて軽く泣いてしまった」とのこと。時代の違いがよくわかる感想だといえるでしょう。お母さんはこんなにも軽くなってしまったから泣けてきたというのとお母さんが重すぎて軽く泣いてしまったというこの違いは逆に現代を風刺しているともいえます。しかし、飽食の時代のもう一つの顔は、高齢者介護施設で頻発している虐待や殺人事件です。つい最近もベランダからお年寄りを投げ飛ばして殺した事件がありました。しかも、三人も。この事件は日本の闇部を垣間見せています。これほど人命を粗末に扱う時代をわれわれは今生きているのです。現代の姥捨て山事件をこのまま放置せず、政治を変える努力をする必要があると思います。
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