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2016/01/07(木)
迎春 文字の革命・アルファベット
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紀元前1500年ごろ文字の歴史に革命が起きました。長い歴史の経緯はあったものの、ローマ字とアラビア文字から多くのアルファベットが生み出されていったのです。発祥の地は地中海東岸のフェニキアでした。フェニキアは海洋民族で航海の技術に優れ、地中海沿岸諸国の多くを植民地としていました。メソポタミア地方で生まれた楔形文字、古代エジプトのヒエログリフ、そして漢字はいずれも物の形が文字の元でした。楔形文字を覚えるには最低でも600字、ヒエログリフも数百字、漢字ときたら数千字といった具合に文字を覚えるための苦労、労力は半端ではありません。この苦労や労力をもっと他の作業や研究に使うべきだとの意見は今でも投げかけられています。アルファベットの26文字はこれらに比べれば文字を覚えるという作業、労力ははるかに容易になっています。では、なぜ、アルファベット文字が普及したのでしょう?例えば、現在でも解明されていない古代ギリシャ文字を見てみると、紀元前2千年紀には文字があり、粘土版なども残っています。しかし、前千百年頃にドーリア人が侵入し、文化は破壊されました。そして文字も消滅しました。以後、3、4百年後にフェニキア文字がギリシャ中に広まりました。フェニキア人は商取引が巧みでこの交易を媒介にしてフェニキア文字は地中海沿岸に広まっていったのでした。
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