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2015/12/03(木)
子どもの耳は尻についている
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歴史は文字とともにあると言っていい。人間は文字を持つことにより重大な出来事を記録することができるようになった。法律、売買や結婚の契約、神や王に捧げる詩、歴史や冒険の詩、恋愛の詩、寓話などの物語、地理や科学、占い、魔術、医学、薬学、会計帳簿をはじめとする数理、料理、天文や時間の計測に至るまでのさまざまな記述がおこなわれた。こうしてエジプトでは太陰暦に代えて太陽暦をはじめて採用した。以来、1年を365日と4分の1に分割するようになってから5千年が経った。この当時、石に刻み付けた文字とともにパピルスに赤と黒のインクで葦の茎ペンを使って文字が書かれていた。黒インクは煤を水に溶かしてアラビアゴムのような固定液をまぜたもの。赤インクは硫化水銀や酸化鉛が使われていたようです。子どもたちは10くらいで学校に入り、2,3年で卒業したようだ。続けて成人まで勉強するのはその才能を認められたごく一握りの者だけだった。古代エジプトの教育はもっぱら文章の暗記にあったようで、日本の戦後のわれわれが受けた教育と大差ないなと思いました。また、厳しい体罰や落ちこぼれは監禁されたとありますから、われわれの時代のうさぎ跳びグランド3周とか竹ムチや竹刀でのしごきとも変わらないなとの印象を持ちました。「子どもの耳は尻についている。ひっぱたけばよく聞く」との当時の言葉も印象的です。この言葉は母もよく言っていました。「けんじ!頭は叩いたらいけんが、お尻はええんじゃ。言うことを聞きんさい」と何度叩かれたことだろう。5千年も前のエジプトの時代から子どもの教育がこんなに変わっていなかったとは驚きです。今やロボットと人工知能の時代です。子どもの教育方法はもっと進化してもいいのではないかと思われます。
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