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2015/11/16(月)
文字はどうして生まれたか
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文字はどうして生まれたのだろうか。人が人に思いを伝えるために図形や絵を考え出したのは数万年前のこと。その図形や絵を記号化し、シンボル化して文字となるまでには気が遠くなるほどの長い時間を必要としました。歴史上初めての文字が生まれたのはメソポタミア地方だといわれています。ティグリス、ユーフラテス川両岸の中下流域のペルシャ湾からバクダード(イラク)に及ぶ中近東の地域です。BC6千年紀から1千年紀にかけて北部はアッカド人の国、南部にはシュメール人の国がありました。この二つの国の言葉はまったく異なった言語だったといわれています。たとえではフランス語と中国語ほど違っていたと。町の形態はは大きな都市の周りに小集落があったようで、王宮に仕える少数の役人や司祭、商人と大多数の農民と牧畜民。BC4千年紀のシュメールの粘土板(ウルク市街の大神殿跡から発見されたウルク書板と呼ばれている粘土板)には穀物や家畜の数などが記されており、神殿で使われていた会計帳簿だといわれています。文字の発明が神への祈りと深くかかわっていたと考えられます。しかし、人類が初めて記号化した文字は穀物と家畜の数量の記録だったという事実は数量を把握しなければならないという実務。この事実はとても人間臭く興味深いものです。
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