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2013/07/03(水)
歴史の真実は消せない
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A氏の歴史認識が問題となり、中韓との対話に支障がでている。歴史認識とは歴史をどう見るかということであり、主観的な歴史の見方ということになる。しかし、歴史の真実は変えられない。だがねじまげようとする主観が教科書まで動員して歴史の真実を隠蔽する力を持った時が恐ろしい。第2次世界大戦で日本が敗北してから68年も経った今、なぜ?こうした日本の風潮に錐を打ちこむように大戦中に朝鮮から日本に強制徴用された韓国人が日本企業に損害賠償を求める裁判が起こされている。今月1日には元徴用工と遺族が三菱重工業に14億ウオン(約1億2千万円)を求める訴訟をソウル中央地裁に提訴したという。日本側は解決済みとの立場だが果たしてそうなるかどうかは微妙だという。韓国の最高裁は昨年5月、65年に締結された日韓請求権協定はあるものの、日本企業に対する「個人の賠償請求権は消滅していない」と初めて判断した。生存する原告(89)と亡くなった13人は44年以降に広島で勤務させられ、45年8月に被爆している事実を国家賠償訴訟において、幾多の苦難を乗り越え、広島高裁(最高裁で確定)で強制連行と被爆の事実を認定され、勝訴したという事実がある。今のところこの1年で4件も提訴ということですが、判決次第ではさらに提訴が広がる可能性もあります。彼らにとっては苦難の歴史であり、人生だったことでしょう。三菱重工業、新日鉄住金、不二越など企業側から言えば国策として受け入れざるを得なかったと言いたいところでしょう。でも、「あれは天皇の所為だった」などとは口が裂けても言えないでしょうから、「解決済み」だとしか言えないのが本音だと思われます。事実は率直に認め、お互いに理解しあい、アジアのために地球のために協力し合うのが外交の基本ではないでしょうか。歴史の真実を消すことはできないのです。
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