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2013/06/08(土)
雪舟、良寛、一休さまは・・・
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「今日はなんて暑いのだろう。雪でも降らないかしら」とありもしないことを思っているとふと雪舟のことが思い出された。雪舟が小僧時代を過ごした宝福寺は誰が何と言おうと秋がいい。紅葉の美しさはなんともいえない。あのもみじ葉から透けて見える空の美しさもなんとも言えない美しさだ。宝福寺の秋の紅葉よりも雪舟と聞けば「涙でねずみを描いた」逸話を想い浮かべる人も多いのではないかと思う。雪舟が備中の国赤浜、現在の岡山県総社市の生まれだということを知らない方も多いのではなかろうか。生まれた時代は室町時代。京都の寺で修行していたが35歳ごろ守護大名、大内氏の所領、今の山口に移っている。最近の研究ではと前置きして「彼が挫折感とコンプレックスにより京から山口へ移った」という研究者もいるがわたしは「当時の世俗的な寺や僧侶に失望していたのではないか」と心密かに思っている。わたしの好きな僧侶に良寛さまと一休さまがいる。二人とも僧侶としては偉くならなかったが芸術家としては超一流である。雪舟にも同じ匂いを感じるのはわたし一人であろうか。
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