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2013/04/09(火)
誇り捨て寝て待つ柔(やわら)世間の目
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スポーツ界に、特に日本のスポーツ界に根強く存在する暴力行為は誉められたことではない。止めるべきだ。角界に続き女子柔道育成に関し柔道界においても暴力行為が表ざたになった。その上に選手強化のための指導者に支払われている助成金の不正受給まで明白になり、全日本柔道連盟は右往左往し、自浄能力が欠如していることまで白日の下に曝された。だが、組織改革は進まず、理事も一人が辞任しただけで辞任せよとの声も上がっていないという。勇気ある理事の一人が「実際には指導していないが、しているように申請書を書けと言われ、申請し、助成金を受け取り、組織へ返却していた。上からの指示で異議は唱えられなかった」と認めた。1月10万円、年間120万円が支給されるという。昨年助成金を受け取った指導者は47人だという。この中には先ほどの勇気ある理事と同じ不正受給者がいるようだが、まだ明らかにされていない。柔道を愛する者の一人としてまことに憤慨に堪えない事態だ。柔術ではなく「柔道」だ。柔道は日々の鍛錬を通じ、人ととしてのあるべき「道」を志し、人間を磨くものと説いた加納治五郎師に恥じる行為だと言わなければなるまい。世間の目を人のうわさも75日と寝て待つのではなく自らの行為を恥じ、自浄能力を発揮してほしいと願う。
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