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2013/04/04(木)
やっぱりキャッシュ!?
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地中海に浮かぶ小国、人口わずか86万人ほどのキプロスが一時的に世界経済を震撼させた。観光と金融が主力のキプロスは法人税を安くし、預金金利を高く設定している。そのため世界中のお金が集まり、特にロシアの浮遊預金が多く集まっているようだ。ところが、キプロスの銀行が国家間のつながりの深いギリシャ国債を大量に購入していた。ご存知のとおりギリシャがEUの支援を受けなければならないほどの危機に陥った結果、同国国債は暴落した。そこでキプロスの銀行が破たんしたという訳ですが、EUは「ロシア救済のためにわれわれが苦しむのか」と救済策の一部に銀行預金の一部カットを条件にした。ところが当然住民が猛反対した。議会は法案を否決。事態が混沌とする中で「大口預金だけ一部カット」の方向へと流れが向かっている。しかし、キプロスの商店や中小企業は今苦難のさ中に投げ込まれている。銀行は休業中で送金できず、不安心理の手探り状況の中でキャッシュがなければ商売ができなくなっているという。手元にキャッシュがなければ仕入れができない。観光が売り物だけに土産物店はカード払いが断れない。ガソリンスタンドも「供給停止」の看板が並び、関税が払えないため港には商品が山積みのまま留め置かれているという。日銀が日本の国債購入の歯止めを取り払う(国の借金を国が買う)というが、明日はわが身となりかねない日本。他国のことと笑ってはおられません。やっぱりキャッシュか!?と納得する前にアベノミ(ク)スをよく考えなくてはならないと思われます。
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