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2012/12/06(木)
女・団塊・車・効率
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最近の世相の特徴は「女・団塊・車・効率」の言葉に象徴されるようだ。「うまい、安い、早い」が売り物であった牛丼の吉野家は狭いカウンター席に男がひしめき、速い人は5分で完食。長くて10分が当たり前で「高速回転」が利益を生み出してきた。ところが競合店が増え、コンビニエンスストアとの競争も加わり、頭打ちから下降局面に。そこで打ち出したのが「女性と子ども」向けの店舗とメニュー。牛丼並盛の量を減らして小鉢を付けた広くてきれいなお店(愛知・豊橋)。すると、子どもと旦那がついてきた。そしてドライブスルーを付けたら売り上げが急上昇。これに対し、松屋フーズは人口の4分の1を占めるシニア開拓に乗り出した。強みの定食を活かそうとの戦略。一方、地域に根付いてきたコンビニ店は少なめの総菜やデザートで高齢者・女性客が増えた。スーパーでの試みの成功が地域に乗り出してきたのだ。これでは太刀打ちかなわぬとすき家は出社前のサラリーマンに対し「たまごかけご飯朝食」を200円で。効率一辺倒ではいかなくなった飲食業界にも変革の波が押し寄せている。女性が来店すれば子どもと夫がついてくるのはいつの世も変わらない普遍の真理のようだ。来年のキーワードは「女・団塊・車・効率」に「きれい・ゆとり・少量」が加わりそうだ。
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