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2012/11/09(金)
新米豊作、しかし値上がり?
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今年産米の作況指数は102と豊作の見通しにもかかわらず2年連続のコメ価格上昇。昨年は東日本大震災の影響があった。今年はなぜ?コメ価格上昇とデフレのミスマッチ?消費者は安いコメを求めている。外食・弁当産業界も安いコメの奪い合い。その結果、9月の輸入米入札は3.6倍に。一方ではパンがコメ支出額を上まわった家計支出。ところが、生産者である農家は少しでも価格の高いものをとブランド志向。同時に、農家は手元にコメを残し、インターネットなどを通じて自分で直接販売する人も増えた。そこで農協も直接販売をし、農家の所得向上に努力。するとコメの集荷が減少した全農(全国農業協同組合連合会)は大慌てした。全農の昨年の集荷量は前年比1割減の267万トンと過去最低。強い危機感を感じた全農はコメ集荷のために支払う概算前払い金を軒並み1〜2割増しに。そのため卸価格が値上がりし、外食・弁当業界チェーン店が悲鳴をあげたという次第。今、一つの要因は10年度導入の戸別所得補償制度。減反に参加する農家だけが補助金を受け取ることができるため、減反が増加し、作付が減った。過剰作付面積は約半分以下になった。しかし、問題は生産者と消費者との間の需給ギャップがあるなかでのコメ値上がりはますますコメ離れを加速させるのではないかとの危惧を覚える。
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