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2003/08/30(土)
TEISCO スペクトラムのRewind & ノイズ処理
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テスコのスペクトラム(リイッシュ)のリペアです。「ノイズが酷いので何とかして欲しい!」とのご依頼。どこの楽器屋へ持って行っても「古るい国産はみんなこんなもんだよ!」と断られたそうです。確かにあまりにも酷く、大きなノイズでした。バラしてビックリ!!それぞれ通常PUには使わないような太いウレタン・ワイヤーで400ターン程度。直流抵抗値は何と、80Ω強。「こんな少ないターン数で音が拾える分けがない!!」と思いきや、マグネットが異常に強力なセラミック。おまけに小さなトランスが 2 個キャビティ内に入っていました。どうもこのトランスで音を増幅しているらしい。取りあえず各PUを皮膜の丈夫な0.07のウレタンで1500ターン巻き、ポッティング。それぞれ単体チェックではリワインド前に比べると、ノイズは殆ど無しに近い状態。いざ組み立ててみると、PUノイズとは違う「ブーン」というノイズ音が消えていない。ハッキリ言って、頭を抱えました。いろいろチェックした結果、トランスからもノイズが出ていることが判明。おまけに、トランス自体がPUのように音を拾っていました。以前はPUのノイズをトランスが拾い、増幅していたようです。結局、すべてのノイズを封じ込める為、トランスを銅薄で包み込み、ピックガードとキャビティを全てシールディング。頭を抱えた甲斐あってノイズ対策は完璧!!通常のギター以下の状態です。古いモデルをリイッシュする時は、欠陥部分を改良してから出して欲しいものです。
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