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2005/08/16(火)
おばあちゃんのイワヒバ
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2月に祖母が亡くなってから半年が経ちました。ワタシが東京に出てきてからは盆と正月しか会えなかったので、帰省するとまだ家に居そうな気がして、行ってみて「そうか、居ないんだよなぁ」ってしみじみしちゃいます。この8月は初盆なので親戚一同が集まりました。
祖母のかわいがっていた姪や甥に形見の品を分けていた母が「お前達には指輪やネックレスをやってくれと言われてたから、好きなのを持っていきなさい」と言いました。祖母はお化粧もバッチリしていて、指輪やイヤリングも大好きで、それはそれはいつもおしゃれをしていました。ワタシがすっぴんで行くと「ちゃんとファンデーションを塗らないと30、40過ぎてガタッと来るぞ。」といわれるほど。(今はその通りガタッときてますが・・)
そんな祖母だから庭で泥だらけになるような園芸なんて無縁なんだろうなと思っていたけど、庭にはある植物がたくさん置いてありました。「イワヒバ」です。 いつも手入れをしているのを見たことがなかったけど、ワタシが幼いころからずーーーっとイワヒバの鉢が並べてありました。このイワヒバ、暑さ寒さに強く、潤いを好み、乾燥すると自ら葉を閉じてじっと雨を待つ、そして長い年月をかけてゆっくり成長する、なんとも強い子たちなのです。 柳ごおりひとつと唐草の風呂敷で始めた行商で生計をたて、照る日も降る日も文句ひとつ言わずに明るく笑っていた祖母。そんな姿と重なるイワヒバです。つらい時はこんなイワヒバを眺めていたかもしれません。そして凍えるような信州の冬から目覚めて開くイワヒバの緑をどんな思いで祖母は見ていたのでしょうか。
こんなステキな形見、宝石よりもワタシにとっては大きな価値があります。たくさんもらってきました。イワヒバに、祖母に負けない逞しい女性になりたいです。(体だけはかなり逞しいですが・・(^^;
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