小林師範の続々指導日記
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2020/09/06(日) 「仮定の問題にはお答出来ません」? 第6253回
 本日の小林の健康状態ですが、平熱(36.6度)、痰無し・咳無し・味覚&嗅覚障がい無しで、鼻づまり無しです。

 9時00分〜12時00分は、「特別稽古」(六会公民館ホール)でした。

 念願(?)の梨と桃を食べましたー美味しかったです。

 さて、タイトルの件ですが、現政権が「仮定の話にはお答出来ない」という答弁拒否を多用/多発させています。

 答弁を拒否するという点では「お答を差し控えます」というのがありますが、『毎日新聞』の調査では、国会での以下のデーターが残っています。
   2012年 年間 105回 (民主党政権)
   2019年 年間 405回 (安倍自民党政権)
 まあ、酷い状況です。

 公務員には、国民や議員議員への説明責任がありますから、原則「仮定の問題」についても回答する義実があります。しかし、例えば、外交や軍事の機密に触れる場合、国民や国会議員に説明すれば、それは外国も知るところになってしまい、外国と摩擦を生じてしまう事もあり得なくはありません。その場合には、その旨を明示して、答弁を差し控えるという選択肢はあります。

 で、本題に戻しますと、だいたいが、予算案の収入だって、これだけの税収がありますという前提ですし、災害や事故に対する対応を予め決めておく事も、もし起きたらという仮定が前提です。危機対応は、仮定の話をしなかったら出来ません。もし、大地震になったら、どこぞの国からミサイルが発射されたら云々は、「仮定」だからと言って、議論したり質問したり回答したり出来ないというのであれば、例えば災害であれば、何の備えも出来ないですし、場当たり的な対応になるでしょうし、最終的には大きな損害や犠牲を伴う事となってしまいます。これからどういう国にしていくのかも全部仮定の話です

 「仮定の話」には「現実に十分ありえる仮定の話」と「荒唐無稽な仮定の話」とがあって、後者について「仮定の話にはお答えできない」というのが正しいかも知れません。

 質問には、「事実の存否やその内容を問う質問」と「一定の事実(仮定的事実を含む)を前提としてそれに対する見解を問う質問」があります。
 更に、議論というのもあって、それは事実の存否やその内容自体がテーマではなく、事実の存否やその内容は不確かかも知れませんが、ある事実を想定(仮定)して、それに対する見解が問われるべきとというものです。もちろん,過去の明白な事実に反する事や,将来およそ起こり得ないことを仮定して、それに対する見解を求める事は、殆ど意味がありません。その様な質問に対して「仮定の質問には答えられない(答える意味がない)」と言うのであれば尤もだと思います。しかし,存在したかもしれない過去の事実や、将来起こり得る事実を想定(仮定)し、それに対する見解が問われるべき場合は大いにあり得ます。

 いま話題にしているのは、政治の世界(国会の場)です。政治の世界では、常に将来起こり得るあらゆる事実を想定(仮定)して政策決定をしなければなりません。将来起こり得る事実について、仮定の事実だからといって、それに対する対策を持ち合わせていない(仮定の質問には答えられない)というのであれば、とても話になりません。また、政治家が過去の事実について責任を問われた場合に、その時点でその事実が真偽不明であったとしても、その事実が明らかになった場合の対処の仕方を答えることは、何ら不可能な(仮定の質問には答えられない)事ではなく、誠実な政治家であれば自らの政治姿勢を示すために重要な事です
 つまり、事実の存否やその内容自体ではなく、一定の事実(仮定的事実を含む)を前提としてそれに対する見解を問われている場合に、「仮定の質問」と回答拒絶との間には何の論理性もなく、仮定の質問である事を理由に回答を拒絶する合理性・正当性は全くないと思います。それ以前に、質問をはぐらかしているばかりで、誠実さが全くありません。

 質問への回答という点では、現政権の閣僚や官僚が不誠実ですが、その筆頭が首相、官房長官そして厚労大臣と思っています。


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