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2020/11/05(木)
詭弁について(その6 各論5 合成の誤謬) 第6313回
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本日の小林の健康状態ですが、平熱(36.6度)、痰無し・咳無し・味覚&嗅覚障がい無しで、鼻づまり無しです。
17時00分〜18時4530分は、横浜道場(西が岡小学校体育館)に幼年等の稽古でした。 18時45分〜20時45分は、同所で中級以上の稽古で、形中心で行いました。 「基本の日」という事で、平安初段を小林志光師範講師で行いました。
さて、タイトルの件ですが、合成の誤謬は、以下の通りです。 ある部分がX/だから、全体もX 例えば、次の通りです。 小林さんの腕時計はロレックスで、財布とサングラスはグッチだった/きっと彼はお金持ちに違いない(あくまでも架空の人物です。) 金持ちでなくても他の部分で節約しつつ、いくつかの高級ブランド品を購入して着用している可能性もありますので、必ずしも真ではありません。
先の早まった一般化の誤謬との違いは、最初に着目するものが「全体に対しての部分」であるという点です。この種の論証は、必ずしも真ともならないが必ずしも偽ともならない点です。ですので、詭弁として使い易い又は陥り易いという事です。
更に例としては「「Bさんは白ワインが大好きです。他にもエビフライ、アロエのヨーグルト、カスタードクリームが好きだと聞いています。なら、白ワインとカスタードクリームを混ぜたアロエのヨーグルトをエビフライにかけた物も喜んで食べるに違いないのです。」
経済学でも、ミクロ経済で通用する法則がマクロ経済でも通用するとは限らない、という論旨で使われます。つまり、、ミクロの視点では正しい事でも、それが合成されたマクロ(集計量)の世界では、必ずしも意図しない結果が生じる事が多々あるという事です。
もう一つの例ですが、江戸時代において、米沢藩の財政改革は成功したのに対して、江戸幕府の改革はたびたび失敗しています。米沢藩が歳出削減や他藩への輸出興業を図る事により財政収支を好転させる事が出来たのに対して、当時は外国との交易が制限されていた為、(インバウンド需要もなく)(幕府の自らの改革は、全体の経済活動を冷え込ませるだけに終わる事になってしまったのです。領国経営において緊縮財政による財政改革に成功した徳川吉宗、松平定信の改革が国政レベルでは失敗したのはこの為です。
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