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2020/11/23(月)
詭弁について「その15 各論14 ストローマン(パーソン)」 第6331回
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本日の小林の健康状態ですが、平熱(36.5度)、痰無し・咳無し・味覚&嗅覚障がい無しで、鼻づまり無しです。
19時00分〜21時00分は、横浜道場(領家中学校体育館)の稽古でした。
さて、タイトルの件ですが、今日は詭弁について「その15 各論14 ストローマン(パーソン)」です。
最初に言っておきます。「ストローマン」ですが、「チェアマン」が「チェアパーソン」となっている様に、正しくは「ストーローパーソン」です。ですので、以後は「ストローパーソン」に統一します。
ストーローパーソンの構造、次の通りです。 1 相手が示した意見を歪め、あるいは一部のみを取り出して解釈し、それを相手が発言したかのように言い返します。 2 更に、発言を引用する形で一見では否定しがたい持論を作り出し、自らの発言の正当性を補強します。 3 相手の意見に同調する不完全な擁護意見を持ち出し、充分な主張・再反論がされたようにみせかけます。 4 発言の中から一見関係ありそうな問題や考え方を取り出し、さも相手側の意見はこれを象徴するものとして非難します。
そして、ストーローパーソンの例えは、次の通りです。
甲:私は子どもが道路で遊ぶのは危険だと思う。 乙:そうは思わない、子どもが外で遊ぶのは良いことだ。甲氏は子どもを一日中家に閉じ込めておけというが、果たしてそれは正しい子育てなのだろうか。
甲:私は雨の日が嫌いだ。 乙:もし雨が降らなかったら干ばつで農作物は枯れ、ダムは枯渇し我々はみな餓死することになる。 <甲氏の一私人としての感情を必要性の問題として解釈し、さらに「嫌いなら無くなったほうが良い」という言外の要素を過剰に拡大して解釈しています。>
もう少し解説します。 これは、わら人形、わら人形論法、架空の論法と言います。ある人が主張していないことを自分の都合の良いように表現しなおし、さも主張しているかのように取り上げ論破することで相手を論破したかのように見せかける論法です。 つまり、相手の意見の一部を誤解してみせたり、正しく引用することなく歪めたり、一部のみを取り上げて誇大に解釈すれば、その意見に反論することは容易になります。この場合、第三者からみれば一見すると反論が妥当であるように思われるため、人々を説得する際に有効なテクニックとして用いられる事があります。。これは論法としては論点のすり替えにあたり、無意識で行っていれば論証上の誤り(誤謬)となりますが、意図的におこなっていれば詭弁です。 マスメディアにおいても、対抗意見を充分に取材せず、独自に解釈した反論を両論併記などの形でしばしば報道に取り入れていますので、ご注意ください。
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