|
2020/10/31(土)
詭弁について(その3 各論2 後件肯定の虚偽) 第6308回
|
|
|
本日の小林の健康状態ですが、平熱(36.7度)、痰無し・咳無し・味覚&嗅覚障がい無しで、鼻づまり無しです。
9時00分〜11時30分は、藤沢湘南台道場(六会小学校体育館)の稽古でした。 くるみ保育園分道場のは、第5週「家族の日」(小林師範のです。)で、稽古なしでした。 17時00分〜19時00分は、「特別稽古」でした。
さて、タイトルの件ですが、今日は「後件肯定の虚偽」です。構造は、以下の通りです。
もし Pならば、Qである/Qである/したがってP である。
A「対象について無知ならば人は恐怖を感じる。つまり、怖がりな奴は無知なんだよ」 Aの発言は「XならばYである。故にYであればXである」という形式の論理であり、これは論理学で後件肯定の虚偽と呼ばれるものです。命題から論証なく「逆」を導き、それを用いる論証方法です。 このタイプの推論も、前件否定の虚偽と同じように、XとYが論理的に同値の時にしか成立しないので、恒真命題ではないのいです。 Aの発言は、「シャチは哺乳類である。故に哺乳類はシャチである」という推論と同じ論理構造です。仮に「無知だから怖がる」という前提が真であったとしても、その前提から「怖がりな人は無知である」と結論することは論理的に誤りなのです。怖がりな人は無知であるかもしれないし、無知ではないかもしれないからでです。(逆は必ずしも真ならず)
この論証形式が妥当でないことを示すには、真であるような前提から明らかに偽であるような結論が導かれる例を挙げれば良いのです。例えば、次の様になります。
ビル・ゲイツがフォートノックス(米国連邦金塊貯蔵施設がある)を所有しているなら、彼は金持ちだ。 ビル・ゲイツは金持ちだ。 従って、ビル・ゲイツはフォートノックスを所有している。
私はインフルエンザにかかっているとき、ノドが痛くなる。 今、私はノドが痛い。 だから私はインフルエンザにかかっている。 (ノドが痛くなる病気はインフルエンザだけではありません。ですので、これは誤謬です。)
英雄、色を好む/彼は色を好む/だから彼は英雄である
人間は哺乳類である/クジラは哺乳類である/よって、人間はクジラである。
|
|
|
|