小林師範の続々指導日記
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2019/12/09(月) 「障害者」「障がい者」及び「障碍者」 第5982回
 スポーツクラブに、ヨガに行きました。1週間振りで、高圧酸素カプセルに行き、リフレッシュしました。
 17時〜18時45分は、横浜道場(新橋コミハ&ケアプラザ)の幼年&黄帯の稽古で、組手中心で行いました。19時〜20時45分は、同所で緑帯以上の稽古を組手中心で行いました。昇級審査受審者向けに基本及び形の稽古もしました。
 さて、タイトルの件ですが、(昨年12月5日にも書いたのですが)「しょうがいしゃ」の表記には「障害者」、「障がい者」及び「障碍者」の三種類があります。
 いままでは「障害者」が多く使われていました。それに対しては、「障害者」ではなくて「障碍者」や「障がい者」と書くべきだという意見も出て来ています。理由は、「害」という字を用いる事で障害者が周囲の人に害を及ぼしているという印象を植え付けるからとか「害」という字そのもののイメージが悪いから、というものです。
 元々、「障害」という言葉は「障碍」という漢字だったのが、戦後の国語改革で「碍」という字が当用漢字に含まれなかった為に、代わりに「害」という字を当てる事になりました。いわば「当て字」です。そして、問題なのは、「碍」と「害」では漢字の持つ意味が違っていたという事です。どちらも「がい」という発音は同じですが、「碍」は妨げるという意味でありそれ自体にマイナスのイメージはありません。ちなみに、「碍」を使った単語には「碍子(がいし)」というものがあります。電線に付いている白い磁器製の絶縁体のことで、電気の流れを妨げるものという意味です。碍子を製造している日本碍子という会社がありますが、「碍」という字があまり使われない字だからなのか通称は「日本ガイシ」となっています
 ですので、「元来がそういう書き方だったのだから、『障害』は『障碍』に戻すべき」というのはそれほど突飛な意見ではありません。ただ、「碍」を当用漢字に含めなかったのにも理由がある様で、実際、2009から行われた常用漢字の改正審議でもあらためて「碍」の字の追加は拒否されているという事です。
 そこで、「碍」という字を使わずに「障がい者」という書き方を採用する自治体が出て来ました、実は、これはこれで反対意見も多い様です。例えば、漢字とひらがなを使う「交ぜ書き」は文章の意味を把握しにくくするという事で文科省等はそういった使い方を嫌っています。また、「『障がい者』と書かれる方がむしろ嫌だ」という障害者自身の意見も意外と多い様です。
 昨年(2018年)12月の藤沢市スポーツ少年団の指導者講習会でも質問が有り、講師(回答者)が「目が不自由な人用の音声への翻訳機械で『障がい者』と書かれますと、『さしさわり・がい・もの』と翻訳されてしまいます。」という事を言われていました。そういう事もあるのか!と思いました。
 また、知り合いの東京23区の区議の人の会報に「障害者」という文字がありましたので、質問しました所、丁寧な説明の後、最終的には「色々な意見や考えがある様です。」という回答を頂きました。
 ある本で読んだのですが、共同通信社が発行している『記者ハンドブック』では「障害」に関してはそのまま「害」の字を使うことをすすめています。ただし、「障害を持つ」という表現には、望んで障害を持ったわけではないと当事者から批判があることに配慮し、「障害のある」「障害がある」と書く、といったガイドラインは記されています。
 全空連の障がい者の全国大会では、以前(5年位前)までは「全日本障害者大会空手道大会」としていましたが、現在は「全日本障がい者大会空手道大会」と漢字かな交じり文としています。私も「障がい者」と表記しています。私が、「障がい者」を使うのは、「障害」は、何か悪い事である様な表現と言う意見を受け入れた事と「障碍」の「碍」は、常用漢字にはなく読めない人もいるという事からです。ただ、私はそう書きますが他の人にこうしなさい、とは言いません。
 結論ですが、どれでも良いという事で、言葉に拘る必要はないのではないかと思います。大切なのは「ハート」だと思います。


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