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2017/09/08(金)
『運動指導の心理学』(その4:運動上達の仕組み) 第5192回
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午前中は、少しゆったり出来きました。14時〜15時は、富士塚幼稚園の稽古でした。16時〜18時は、藤沢総合高校空手道部の稽古でした。19時〜21時は、大和道場(下福田中学校武道場)の稽古で、昇級審査会でした。 さて、タイトルの件ですが、連載が飛び飛びになっています。「不定期掲載」ですね?(笑)で、今日は、第一部第1章「運動行動の構造から見た運動学習」です。 運動の能力には、「一般運動能力」と「特殊運動能力」があります。「一般運動能力」とは、筋力、瞬発力及び持久力等のエネルギー生産系の体力で、どのような運動やスポーツにも共通性の高い能力です。他方、「特殊運動能力」というのは、平衡性、敏捷性、協調性及び動的な柔軟性等のそれぞれの運動やスポーツに特殊な能力です。 体力については、運動体力や防衛体力等と使用されますが、本書では体力とは運動体力に限定しています。そして、本書では、「運動体力」を「運動を遂行するのに必要なエネルギーを生産する能力としての厳密な意味での競技の体力」と定義しています。他方、対比的に「知覚を手掛かりとして運動を目的に合うようにコントロールする学習された能力」を「運動技能」と定義します。(8P)運動能力とは、この運動体力と運動技能によって構成されています。 <前回2009年の連載では「知覚」を「近く」と変換ミスをしていました。ああ〜恥ずかしい!> これからは、私の感想と意見です。運動能力を高めることを、練習とか稽古とか鍛錬とか言います。そして、運動体力を高める運動は、英語では「トレーニング」という言葉と対応していると思います。「筋力トレーニング」、略して「筋トレ」がその代表です。 他方、運動技能を高めるのは「プラクテイス」と言います。日本語では「練習」とも訳せますし、本書の趣旨から言えば「学習」とも訳せます。 実際の練習とか稽古とか鍛錬という時には、「トレーニング」と「プラクテイス」の両方が一緒というか混然というか、明確に区分できないこともあります。例えば、空手の移動基本は、足腰の鍛錬も兼ねますが、敏捷性や協調性というものを作りだしています。形というのは、敏捷性や協調性を養うものなのでしょうが、鍛錬形という言葉もありますように、足腰を鍛えるためのものもあります。 しかし、指導者として、こういう概念区分をしっかり把握しておく事は、大切だと思います。
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