小林師範の続々指導日記
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2017/09/11(月) 『運動指導の心理学』(その6:「運動技能」と運動技術) 第5195回
午前中は、母親宅に行き買い物等をしました。17時〜18時15分は、横浜道場(新橋コミュニテイハウス)の幼年等の稽古でした。18時45分〜20時45分は、同所で横浜道場の通常の稽古を組手中心で行いました。AH君が参加してくれましたので、組手指導をお願いしました。ですので、私は木曜日に昇級審査を受ける人は、見ました。
 さて、タイトルの件ですが、今日は「運動技能」と「運動技術」です。
 運動技能という言葉は、9月8日に触れました。その運動技能の代表的な側面は、スピード、正確さ、フォーム及び安定性です。運動技能の向上とは、スピードが増し、より正確に出来、更に綺麗で美しく体に負担がないフォームを作り、どのような状況でも最大限のパフォーマンスを発揮できる様になって行く事を意味します。
これと対比する言葉(概念)が「運動技術」です。これは「特定の運動課題を効果的に遂行するための合理的且つ効果的な運動実施方法」(P21)という事です。運動技術は、研究や経験に基づき創意工夫、更には用具の開発等によって進歩します。例えば、走り高跳びの技術としての背面跳び、更にその前提としての背中から落ちても安全はウレタンマットの開発があげられます。
 運動の技術が分かる事は即運動の技能を習得した事ではありません。筆者は、例として水泳を上げています。泳ぐための本を読み、泳ぐ方法を理解する事は、泳ぎの運動技術を理解する事です。これは「わかる」と表現します。しかし、そのことによって、泳ぎが出来る様になる訳ではありません。水を飲んで、鼻に水が入って辛い思いをして、初めて泳ぐ事ができるようになります。これは運動技能を獲得する事であり、「できる」と表現します。
 「運動技術を練習によって身につけて行く過程が運動学習であり、その結果身についた能力が運動技能」です。
運動能力を身につけるには、運動技術をしっかりと理解する事が重要です。「運動技術を知らないと、思いつくままにでたらめな試行錯誤をしてみて、どうやったらうまくできるかを自分で探さなければならない。しかし、これでは非常に効率が悪い。時には悪い癖がついてしまう危険性もある。」という事になります。
 更に、運動技能を向上させる要因として、動機付けがあります。英語で言いますとモチベーションです。動機付けは「人間に行動を起こさせ、その行動を持続してある一定の方向に向かわせる心的な過程」をいいます。(23P)。簡単な言葉では、「やる気」という言葉が当てはまりますね。
 さて、筆者はここで以下のとおりまとめています。
@ 動機付けは、練習活動の質と量に大きな影響を与える学習・トレーニング変数であり、これを高める練習を「動機付け訓練」と呼びます。
A 練習活動は、パフォーマンスを向上するために行われます。
B パフォーマンスを高めるためには、運動技能の向上と運動の時の覚醒状態を高めるためのメンタルトレーニングが必要です。
C 運動能力は、運動体力と運動技能で構成されます。
D 運動能力を高めるには、体力トレーニングも不可欠です。
E 運動技能を上達させるのは、運動学習が必要です。このための 練習は運動技術を身に付けることが目標なので、技術運動と呼ばれることもあります。なお、運動学習については、次回以降に少し詳しく触れます。


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