小林師範の続々指導日記
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2017/09/30(土) 全日本障がい者空手道競技大会 第5214回
 9時〜11時30分は、藤沢湘南台道場(六会小学校体育館)の稽古でした。14時〜15時は、くるみ保育園の稽古でした。カルチャーセンターの稽古は、お休みでした。17時〜21時は、「特別稽古」(長後公民館ホール→第1談話室)でした。
 私は、タイトルの大会に(初めて)審判員として参加しました。全体で150名程度、神奈川県より20名程度の参加でした。全体の参加人数は、年々増加していて、今年は過去最多という事です。 志空会より、例年通りに佐藤政一郎選手が、参加しました。結果は、形組手ともに「第三位」(初戦敗退)でした。本人としては、不本意は成績だったと思います。捲土重来を期します。しかし、神奈川の選手達は、大変頑張っていました。
 また、今年初めての試みで「招待」演武があり、UAE空手道連盟より個人形、群馬県高崎高等特別支援学校より団体形の演武がありました。
 1年振りに、そして毎年懐かしい顔ぶれに会う事が出来るのが、嬉しいです。今年は、審判員という事で、大声で応援する事が出来ませんでしたが、心の中で声援を送りました。特に、神奈川県の選手という事ではありませんー全ての頑張っている選手へのものです。
 心地良い、疲労感です。明日は、横須賀市の大会に審判員で参加しますので、お休みなさい!

2017/09/29(金) 『運動指導の心理学』(その18:「FBによる指導」その7:オープンスキル)第5213回
午前中に空手道の事務処理と10月の配布資料の作成(完成)をしました。倉庫から運んで来た蔵書のスキャンもしました。
午後は、富士塚幼稚園、藤沢総合高校空手道部及び大和道場の稽古がありませんでしたので、ゆったりする事が出来ました。
 さて、タイトルの件ですが、オープンスキルでは、運動する環境や状況が時々刻々変化します。「刺激」の内容が、頻繁に変化すると言っても良いと思います。そしてその刺激に対して、「予測」するということが運動技能の重要な構成要素となります。(P64)
 では、その「予測」はどのように行われるのでしょう?(P65)これには、二つの側面があります。第一は、刺激そのものを受け入れて末梢神経から中枢神経に向かうものです。(データ推進型の情報処理)
第二は、種々の刺激の中から、予測の手掛かりとなる刺激をピックアップするような知覚を誘導もので、これは過去の経験や知識等に基づき、中枢から抹消への進行する働きです。(概念推進型の情報処理)これは、例えば、ラケットの面や向きと打球の種類や方向とに関する知識を背景に、相手のスイングやラケット面に向けるという働きです。
 素早く的確な予測は、これらの二つの型の処理が相互に作用することによって成立しています。以上が、予測の方法です。
 次は、認知的トレーニングと言って、上記の相互作用に基づく学習を効率的に進める方法について書かれています。「認知的トレーニングとは予測の手がかりとなり外的刺激が何かを理解し、それを見分けて反応する練習法」(P66)と定義されます。
 本書には、興味深いことが色々と書かれています。その辺りは直接本書を読んで頂くことにして、結論だけ言いますと「オープンスキルの学習にあたっては、初心者のうちから予測の手がかりが何かを明確にし、それに基づいて運動を選択し実行する練習を行うことが大切」(P70)だという事です。

2017/09/28(木) 『運動指導の心理学』(その17:「FBによる指導」その6:クローズトスキルの効果的、
今日は、空手道の事務処理と10月の配布資料の作成(未完)をしました。蔵書のスキャンもしました。
18時〜18時45分は、横浜道場(上矢部地区センター)の幼年等の稽古でした。18時45分〜20時45分は、同所で通常稽古を形中心で行いました。また、保護者会を開催し、先の理事会の報告(周知)を行って頂きました。ありがとうございます。
さて、タイトルの件ですが、今日は「クローズドスキル」の効果的な練習方法です。クローズドスキルは、予め実行される運動が決まっていますので、運動を固定化することを狙って繰り返して運動し、習慣化(又は無意識化)することが求められます。この時に大切なのが、内的フィードバックです。(P63)直接の対人競技でないものです。体操とか競泳とかフィギアスケートとかゴルフ等ですね。空手道で言えば、形競技がこれに相当します。組手の場合は、オープンスキルになります。
内的フィードバックで重要な点を具体的に言いますと、体の向き、体重の移動、力の入れ具合、運動の方向、運動の早さ、屈伸や回転の感覚、バランスの感覚、手足の感触、身体各部の動きの順序やタイミング等の多種多様な筋運動感覚の中から、その運動のポイントとなる感覚に注意を向けるという事です。(P63)
 どの点に注意を向けて運動するかが大切ですが、初心者は、そのポイントが分かりませんので、指導者が指摘して上げることが大切です。更に、運動直後に自分の行った動きを言葉で表現することも必要です。これを「運動の言語化」と言います。言葉で表現しますと、そこに注意が行く様になります。言葉で表現しますと、運動感覚の意識化を促進すると共に、運動のイメージを明瞭にする事にも役立ちます。
 言葉にするという事は、大切だと思います。私も、形の指導の時に、一度演武させて、こことここを直しなさいと注意して、何度か練習してきて、再度演武させる前に「何と何を注意して練習しました。」と聞く事があります。これも同じような効果があるのでしょうね。
又、別の次元ですが、言葉にするという事では、目標を明確にする為に、月度毎に「私の目標」を提出して頂いております。文字は、言葉を表記したものですので、同じだと思います。
 更に、「目隠し法」というのもあります。これは、目を閉じて、視覚情報(外的フィードバック)を遮断して、筋感覚情報に集中するという方法です。空手道の形で言えば、例えば突きや受けを目を閉じてゆっくりやり、自分の手の動きを感じるという事が該当するのではないかと思います。
 ビデオや言語教示という方法もありますし、指導者が(良くない)運動方法を真似するという事もあります。後者は「これが、あなたがやっている『悪い見本』」と真似して「これが、わたしの求める『良い見本』」なんて、実際にやっていますね。そのほか「反応強制法」や「身体強制法」等、後で述べるオープンスキルで利用される方法も効果的という事です。

2017/09/27(水) 「付加的フイードバック」で思い出した事がありました 第5211回
 今日の午前中は、蔵書のスキャンをしました。本棚から蔵書が少しづつ少なくなっています。でも、レンタル倉庫に山ほどありますので、まだまだ、完了までは遠いです。息抜きに、六会公民館へ、10月の「強化稽古」等の減免申請に行きました。
14時15分〜15時15分は、やよい台幼稚園の稽古でした。16時30分〜17時45分は、湘南台カルチャーセンターの稽古でした。19時〜21時は、湘南台公民館体育室の稽古でした。組手中心に、行いました。21時〜21時45分は、同所で「自主稽古」をしました。
さて、タイトルの件ですが、「指導日記」の「2017年 9月21日(木) 第5205回 『運動指導の心理学』(その13:「フィードバックによる指導」その2)」で次の様に書きました。
(転載開始)
(2)付加的フィードバックによる指導:A フィードバックの頻度:フィードバックは、その頻度が多ければ多いほど良いか(効果的か)と言いますと、「さにあらず」です。例えば、運動の度にフィードバックを与えた場合(100%群)と2回に一度(50%群)与えた場合を比較しますと、練習期間中のエラーの回数は両方とも同じですが、2日後になると(予想に反して)、50%群の方がエラーが少なくなります。
更に、付加的なフィードバックは与えられている時にはパフォーマンスが向上しますが、取りさられると大きく低下する、ということです。これは「フィードバックの産出依存症」と呼ばれるそうです。その理由は、付加的フィードバックを与えすぎますと、内在的フィードバックが働くことを妨げるからのようです。更に、試合中はフィードバックが与えられない環境になりますと、試合結果にも大きな影響を与えます。
(転載終了)
これは、付加的フィードバックについては、余り多く与えてはいけないという事とこれを与えなくすると直ぐにパフォーマンスが落ちるという事です。
私の経験では、こんな事がありました。何人かが猫足立ちが上手く出来ません。前足と後足の幅だったり、横幅が揃っていない、つまり前足の爪先と縦一直線上に後足の踵が位置すべきなのしそうなっていない、前足の上足底ではなくて小指側に体重が掛かる、腰が下がっていない等々です。それで、これを直そうと先ずは(体育館で球技のコート用に引かれている)線で、前後の足の位置を確認させ、前後の幅は一歩毎に正確かどうか確認させ、前足の体重の置き方については直接足に触れて直し、腰が下がっていない場合には「鼠径部(そけいぶ)!」と大声を出して注意しました。当道場では、腰が高い場合に「低く」ではなくて「鼠径部を締める」という風に指導する事もありますー意外と効果的です。
さて、やる事30分、生徒もくたくたの様でしたが、私もくたくたでした。しかし、見違える程に、猫足立ちが奇麗になりました。そこで、五分程休憩して、他の指導者にも見て貰う事にしました。内心、「どうだ、凄いだろ、猫足直して見せたぜ!」と自慢をしたかったのです。(笑)
しかし!しかし!!しかし!!!たったの五分の休憩で、元の木阿弥状態で、くたくたになる前と全く同じ状態でした。こっちは、くらくらでした・・・(涙)
たった五分という事でありませんが、しっかり教えてその時(その日)は万全!と思ったのですが、数日後の稽古で指導の成果は無くて元の木阿弥という事もしばしば経験しています。
同じ所を何度も繰り返し、何度も注意(フィードバックです)したのですが、これはいわゆる「多すぎる」「付加的フィードバック」という事なのでしょうか?
で結論ですが、どうしたら良いのでしょうか・・・分かりません・・・が「私が教える事が出来るのはここまで、私は君(達)の代わりは出来ません。自分で変えるしかありません。」と言ったりしますが、これは「内的フイードバック」を促しているという事になりますね、きっと!

2017/09/26(火) 大和道場「敬愛の園ふれあい祭り」参加 第5210回
 今日の午前中は、遠くに指導稽古を受けに行きました。「念願」のマツムラバッサイ(とトマリバッサイ)の指導を受ける事が出来ました。今日、色々とご指導賜った点をしっかり稽古して、次月はよりレベルアップした状態で、更にご指導を賜りたいと思っております。なお、「念願」については、「指導日記」の「2017年 6月26日(月)第5118回 座間市大会詳細報告」をご覧ください。
藤沢総合高校空手道部の稽古も藤沢長後道場の稽古もありませんでした。少し、体を休める事ができました。
 さて、タイトルの件ですが、2017年 9月24日(日)大和道場の仲間が、老人ホーム「敬愛の園ふれあい祭り」に参加しました。その報告(メール)が届いておりますので、紹介します。
(転載開始)
いつもお世話になっております。大和道場 運営代表のKです。予定通り件名の祭り参加いたしました。児童23名・中学生4名計27名の参加でした。
練習期間も例年より短く、一時は参加も危ぶまれる状況でしたが、保護者の皆様、中学生の協力と施設の方のお心遣いのおかげで、無事に終了することができました。
毎回、練習ではハラハラしますが、本番に強い大和道場のみんなでした。
(転載終了)

2017/09/25(月) 『運動指導の心理学』(その16:「FBによる指導」その5:「内的・外的FB」)
 母親宅に行き、買い物等をしました。17時〜18時15分は、横浜道場(新橋コミュニテイハウス&ケアハウス)の幼年等の稽古でした。18時45分〜20時45分は、同所で通常の稽古を組手中心で行いました。他道場からも参加がありました。
 さて、タイトルの件ですが、「内在的フィードバック」と「付加的フィードバック」をいうのを紹介しましたが(P55)、今日のフィードバックは「内的フィードバック」と「外的フィードバック」ということで、ちょっと違います。(P61〜)
<このブログでは、タイトルは40文字以内となっております。「フィードバック」を使用しますと40文字を超える場合がありますので、状況に応じてタイトルでは「FB」も使用します。>
 「内的フィードバック」というのは「感覚情報が筋運動感覚のように体内から」のものを言います。「外的フィードバック」は、「感覚情報が視覚や聴覚などの体の外から」のものを言います。
 内的フィードバック=筋運動感覚というのは、平衡感覚を含む身体の姿勢や位置や運動の緊張を感じ取る働きのことです。外的フィードバックは、投げたり打ったりしたボールがどのように飛んで行ったか(視覚)とか跳び箱で踏み切った時にどんな音がしたか(聴覚)等のことです。どのような運動でも両方の感覚が必要ですが、運動の種類により、どちらがより重要な情報であるか、反対に重要ではない情報であるかが違ってきます。
 更に、この二つの概念に密接に関係する運動技能の種類(概念)に「クローズドスキル」と「オープンスキル」というものがあります。「クローズドスキル」というのは、「安定した環境の中で行われる運動」を言います。運動例としては、常に一定に保たれる競技場で行われる陸上競技や水泳、体操等です。空手で言えば、形競技がそうですね。
 「オープンスキル」というのは、「時々刻々と変化する不安定な環境の中で行われる運動」です。例で言えば、ボールの位置が変化する球技や相手と対峙する柔剣道等です。空手で言えば、組手競技がそうですね。
 実は、このような二分法は、今では有る意味で否定されています。実際の運動は、この両方の混合でして、「非常にクローズドな要素が多い運動」から「非常にオープンな要素が多い運動」と言う風になり、オープンとクローズの連続や繰り返しとしてとらえられています。そうしますと、オープンとクローズとの区分も、外的な環境よりも、運動の手掛かりとなる外的な感覚情報の安定性に着目した分類ということになります。(P63)今回は、紹介で終わります。

2017/09/24(日) 志空会昇段審査会 第5208回
 午前中は、小出川の彼岸花を見に行きました。花の盛りは少し過ぎていた様ですが、模擬店も出て、それなりに賑わっていました。
13時〜17時は、タイトルの通り、志空会の昇段審査会(秋葉台文化体育館剣道場)でした。17時〜21時は、場所を変えて「強化稽古」(六会公民館ホール)でした。
 さて、タイトルの件ですが、本日、志空会の昇段審査会でした。初段20及び弐段1名の合計21名が受審しました。合格者は、初段8名でした。
通常は、合格率が90%程度だと記憶しておりますが、今回は何と40%でした!指導者としては、全員合格という事を目標にしておりましたので、少々ショックでした。何が悪かったのでしょうか・・・
4月2日の審査会は、初段18名及び二段2名の受審者で、合格者は、初段14名、二段2名の合計16名でした。という事で、2017年度の新規有段者の目標が10名でが、4月に16名合格で既にこれをクリアーしていましたので、今日の合格者8名を入れますと24名で2倍以上の達成率となります。
でも、今回の結果は残念でした・・・

2017/09/23(土) 『運動指導の心理学』(その15:「フィードバックによる指導」その4)第5207回
9時〜11時30分は、藤沢湘南台道場(中和田南小学校体育館)の稽古でした。「基本形の日」という事で、新本指導員を講師にして平安五段を行いました。
今日は、くるみ保育園は運動会で稽古なしでした。16時〜17時15分は、湘南台カルチャーセンターの稽古でした。17時〜19時は、「特別稽古」(六会公民館ホール)でした。19時〜21時は、同所で自主稽古でした。19時〜21時は、同公民館第2談話室で理事会を開催しました。
さて、タイトルの件ですが、今回も昨日の自分の体験談の続きです。出来る限り褒め言葉を使ってフィードバックを与える様にしています。でも、それはTPOでして、強く注意するとか叱るという事も意識して行っています。こういう場合は、技術云々ではなくて、しっかり稽古してないとか手を抜いているとか集中していないとか大きな返事をしないとか「はい」と言わない(「うん」と言うとか頷くだけとか)、稽古態度がしっかりしていない時と決めています。
そう言えば、一部(?)の大人には、「師範の褒め言葉に乗せられて」という事を聞きますので、自分は、以外と大人には褒め上手なのでしょうかね?「褒め殺し」ではありません。
 実は、間違いや誤りを指摘してフィードバックを与えることに対して「固まる」生徒がいます。私の声が大きいとか顔が怖いからだからか?と言いますと、他の優しい(?)大人の指導者に関してもやはり「固まる」ようです。
「固まる」内容はと言いますと、何か指摘されると俯いてしまう、返事をしないで黙り込んでしまう、泣いてしまう、緊張のためか言われると悪い癖や間違ったこと繰り返してしまう、最後は稽古から離脱してしまいます。
「言われる」という事に対して恐怖心がある様ですし、「言われた事」を理解できない又は理解しようとしない、という状況です。その生徒は、決して下手とか悪いとかいうのではありません。少し直せば、もっと良くなるのですが、そこを指摘すると「固まって」しまうのです。私も人間ですので、何度も同じ事を言っても(その場で)直らないので、直したい一心でエキサイトして余計張り切って教えてしまうので、更にそのような私の言動がプレッシャーになっている様です。
 「固まる」という事を起こす原因は、分かりません。自意識過剰なのか、プライドが高いのか、ストレスやプレッシャーに弱いのか、入門の頃に、指導の面で頃に良くない事があり、それがトラウマになっているのか、と色々考えられますが、それを推測しても致し方ないので、どうにか打開策をと思っています。「固まる」ことのきっかけは、良い悪いは別にして指導者の働きかけ(指摘やフィードバック)にあるのですから、指導者側の対応を変えるということが必要なんでしょうね?
 ということで、「動機付けとしてのフィードバック」を参考にして、対応して見たいと思います。(という決意表明でした。)

2017/09/22(金) 『運動指導の心理学』(その14「フィードバックによる指導」その3) 第5206回
午前は、読書をしました。蔵書のスキャンもしました。
14時〜15時は、富士塚幼稚園の稽古でした。藤沢総合高校空手道部は、今日は稽古時間が合わずに、私は不参加でした。そこで、久し振りに高座渋谷の「お風呂の王様」に行き、寛いできました。19時〜21時は、大和道場(下福田中学校武道場)の稽古でした。
さて、タイトルの件ですが、前回の続きです。(60P〜61P)
(2)付加的フィードバックによる指導:B フィードバックの動機付け効果:フィードバックは、誤差修正のための情報ですが、「うまい」とか「ナイスバッテイング」とか言うこともあります。また「こうすればもっと良くなるよ」とかアドバイスをします。そうしますと、自分が旨くなっているというような励ましの言葉となり、次も頑張ろうという意欲を高めることになります。
また、誤差情報を与えられることにより、どのようにすれば良くなるかということが明確になり「よしやろう」という練習意欲が高まります。そして、正しい誤差情報と対応を教えられて、上達をすれば、有能感や達成感を味わうことができます。更に、指導者に認められて褒められるという喜びを感じることができます。
ですので、フィードバックを与える時には、(特に初心者に当てはまるのですが)悪いところを言うのだけでなく、良いところ、改善されたところを褒めるということも、動機付けを高めるのに重要なファクターになります。ちなみに、私ですがどうも悪いところ悪いところを指摘し過ぎる傾向があります。いわば、「教え過ぎ」の一面だと思います。そうすると、「悪い」という指摘が「一種のイメージトレーニング」になってしまい、本番の試合の時に、その悪いところが全て出てしまうということがあります。良くないですね!
前から意識はしていたのですが、本書を読んで更に自覚(反省)をして、間違いを指摘する場合も意識的に「注意されたところが直っているじゃない。意識して行えば出来るじゃない」とか「こうすれば、もっと良くなると思うよ」とか、なるべく褒めるような言葉を混ぜてフィードバックをしております。え〜と「なるべく」です・・・

2017/09/21(木) 『運動指導の心理学』(その13:「フィードバックによる指導」その2)第5205回
午前及び午後は、読書をしました。蔵書のスキャンもしました。スキャンの「先輩」に、技術的な事で相談のメールをしました。スキャンをしている感想として「スキャンスナップで毎日数冊ずつをスキャンしております。全てスキャンするには、1年位かかりそうです。青春時代のものが殆どですので、『青春時代を振り返り、一旦整理を付けて、未来を見つめ直す』という自己確認の作業かと思っております。」と書きました所、ほぼ同様の趣旨の返信を頂きました。まあ、「青春時代を振り返」っておりますが、「未来志向」です。
18時〜18時45分は、横浜道場(上矢部地区センター)の幼年等の稽古でした。18時45分〜20時45分は、同所で通常稽古でした。組手模擬試合をしました。
さて、タイトルの件ですが、前回の続きです。(58P〜60P) 昨日は「 @ 一度に与えるフィードバックの数」でしたが、今日は「 A フィードバックの頻度」になります。
(2)付加的フィードバックによる指導:A フィードバックの頻度:フィードバックは、その頻度が多ければ多いほど良いか(効果的か)と言いますと、「さにあらず」です。例えば、運動の度にフィードバックを与えた場合(100%群)と2回に一度(50%群)与えた場合を比較しますと、練習期間中のエラーの回数は両方とも同じですが、2日後になると(予想に反して)、50%群の方がエラーが少なくなります。
更に、付加的なフィードバックは与えられている時にはパフォーマンスが向上しますが、取りさられると大きく低下する、ということです。これは「フィードバックの産出依存症」と呼ばれるそうです。その理由は、付加的フィードバックを与えすぎますと、内在的フィードバックが働くことを妨げるからのようです。更に、試合中はフィードバックが与えられない環境になりますと、試合結果にも大きな影響を与えます。
そこで、どの程度(頻度)のフィードバックが適当かと言いますと、そういう定量的なものは「ない」ということです。しかし、その基本的な考え方や方法は、あります。第一に、「学習の進行とともに頻度を次第に減らしていく」(漸減的フィードバック)方法です。第二は、「目標との誤差が一定程度以上になったときだけフィードバックを与える」(幅域幅フィードバック)方法です。第三は、「何回か(5回とか10回の運動)に対してまとめて一度に与える」(要約フィードバック)方法です。第四は、「何回かの運動について、大まかな全体的傾向を知らせる」(平均フィードバック)です。著者は「何回かの運動を観察し、一貫して見られる誤差情報を平均フィードバックが有効」であると、しています。これは、例えば、体重移動は常に上手く行くこともあるしそうでないこともある、しかし、タイミングは常に遅れる場合には、タイミングが遅れていること(のみ)をフィードバックするのが効果的であるということです。
以上のフィードバックの方法は、自分としては、経験的に行っていることです。しかし、こうして概念的に区分して貰えると、フィードバックに対する考え方や有り方を見直しことができます。特に、「与え過ぎ」という点は、留意しなくてならないと思いますね。
更に、度を超すフィードバックは学習効率としては良くありませんが、一人の指導者が多くの生徒を教える場合には、個々の学習者(生徒)に与えるフィードバックの絶対的な頻度は極端に少なく成り得ます。こういう時には、一人一人の学習者に注意を向けてフィードバックを与える頻度を高めるように配慮することが、効率的な学習にとって非常に重要ということです。

9月絵日記の続き


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