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2017/11/25(土)
『運動指導の心理学』(62:目標設定と目標志向性その6)
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9時〜11時30分は、藤沢湘南台道場の稽古でした。14時〜15時は、くるみ保育園の稽古でした。16時〜17時15分は、湘南台カルチャーセンターの稽古で形等を中心で行いました。「特別稽古」は、ありませんでした。 さて、タイトルの件ですが、今回、「目標志向性」です。(P172)集団や個人が抱く目標(目標志向性)は、2種類あります。その一つは、「自我志向」と言いまして「成績志向」とか「遂行志向」とも呼ばれています。それは、能力や成績において他者との比較で高い評価を得る事を目指します。従いまして、勝敗や成績等の結果を重視し、失敗を恐れ、指導者を評価者・判定者と捉えます。 もう一つは、「課題志向」と言いまして「熟達(マスタリー)志向」とか「学習志向」とも呼ばれ、新しい知識や技術を習得する事を目指しています。従いまして、個人的な進歩や向上という過程と努力を重視し、失敗はそれを生かして次の学習に役立て、指導者を良き導き手と捉えます。 個人や集団(敢えて言えば指導者)が、この二つの志向性のうちどちらを取るか(重視するか)によって、学習活動における動機付けや行動に大きな影響を与える事となります。 「クラスの雰囲気と達成目標」という表(P173)で次の様に比較されています。「雰囲気の次元」として(1)「成功の定義」、(2)「価値」、(3)「満足の理由」、(4)「教師の志向」、(5)「誤りや失敗の捉え方」、(6)「注意の焦点」、(7)「努力する理由」及び(8)「評価の基準」が上げられています。それに対して、「熟達目標」と「成績目標」では、どの様に位置付けられるか、というものです。(表が掲載できると良いのですが、このブログでは、表掲載の仕方が分かりません。) (1)では、「成功の定義」ではどうかと言いますと「熟達目標」では、「上達・進歩」ですが、「成績目標」では「高い順位・他者より良い成績」となります。 (2)「価値」では、「努力学習」と「他者より高い能力」という対比になります。 (3)「満足の理由」では、「熱心な取り組み・挑戦」と「他者より高い能力」という対比になります。 (4)「教師の志向」では、「生徒がどのように学習しているか」と「生徒がどのような成績をあげているか」という対比になります。 (5)「誤りや失敗の捉え方」では、「学習の一部」と「不安を喚起するもの」という対比になります。 (6)「注意の焦点」では、「学習のプロセス」と「他者と比較した自分の成績」という対比になります。 (7)「努力する理由」では、「新しいことを学習するため」と「良い成績・他者よりも優れた結果を出す」という対比になります。 (8)「評価の基準」では、「絶対的基準・進歩」と「相対的基準」という対比になります。
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