小林師範の続々指導日記
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2017/10/08(日) 『運動指導の心理学』(その24:「効果的な運動学習指導の展開」:言語による指導2)
午前中は、ゆったりしました。13時〜19時は、「強化稽古」(六会公民館小体育室→ホール)でした。他団体からも参加がありました。
さて、タイトルの件ですが、前回の続きです。「言語フィードバック」の「修正情報」です。「修正情報」というのは「誤差情報」であり、目的とする運動との誤差を指摘する事です。これを効果的に与えるのは、前(第3章)で詳しく述べました様に、「一度には一つのみ」「何回かの試技に1回まとめて」与えることが重要です。
次は「正情報」ですが、目標とする運動が正しく出来たという情報を与える事で、「うまい」とか「いいぞ」とか「できたぞ」というような「褒め言葉」です。正情報を与えられると上達していることが実感出来て「有能感が高まって内発的に強く動機づけられ」(P85)ます。
反対が「叱責」と「非難」です。これらには、前に述べた修正情報と違い、運動の修正の手掛かりとなる情報を全く含んでおらず「多くの場合動機付けにとってマイナスに働く」(同)ということです。「バカ」とか「アホ」とか「こんなことも出来んのか!」なんて言葉でしょうね。反省ですが、前二者は使っていませんが、残りのものを同じようなニュアンスの言葉(「何で出来ないのかな!」)は使っていましたね。「こら!気合を入れてやれ!!」は、ちょっと別の次元の「言語情報」でしょうね。
は「運動の言語化」です。これは、「自分が行っている運動を言葉で表現すること」です。短距離走のスタートの練習で、走り終わった後で指導者にどのように走ったかを報告させる方法で練習させたところ、報告しないよりも上達が早かったという実証的な研究が書かれています。(P85)報告しようとする事、言葉にしようする事は、意識するという事です。意識するという事は、集中するという事です。ですので、上達が早いのだと思います。私も同じようなことをしていると思いました。例えば、基本や形や組手で、出来ていないことを注意(フィードバック)します。そして、自分で練習させます。その時に、「何に(何処に)注意して練習しますか?」と質問して、注意すべきところを復唱させます。そし、自分で練習してきたチェックをする時にも「何を注意して練習しましたか?」と聞きます。また、次元は違いますが「私の目標」というのを毎月提出させています。これらは、言う事や書く事によって(言語化する事によって)、目標や目的が明確になり、意識して出来るという私なりの考えで行っていました。効果があるのか又はあったのか?というと、実際に分かりませんが、考え方としては間違っていなかったのですね。
更に、「自己教示」というのがあります。これは「行うべき運動を自分で自分に言い聞かせること」です。別の言葉では「自己命令」と言われています。これも、運動効果を促進する事が実証されています。「言語には意思の伝達をするコミュニケーション機能(と)、頭の中でものを考える思考機能とともに、行動を調整する機能が」あり、「自己教示」は言語の行動調整機能を利用したものなのです。(P90)
一例ですが、私は、セイエンチンの切り返しの個所で軸足を意識する様に指導していますが、意識させる方法として、「右足―右足と言いなさい」、としています。自分が練習する時には、声を出しています。試合や審査の時には、「心の中」で言います。また、これは指導を受けている先生の方法ですが、2挙動を連続する時には「強くー早く」か又は「速くー強く」とご教示頂きました。で、指導する時に、該当部分の所で、大きな声で「強くー早く」と叫んでいますが、各自が稽古する時には、そう言いながらやりなさいとしています。
自分たちが、経験的とか無意識的にやっている事が、この様に(「自己啓示」とか「自己命令」)理論化されると自信になります。


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