小林師範の続々指導日記
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2017/10/07(土) 『運動指導の心理学』(その23:「効果的な運動学習指導の展開」:言語による指導1)
 9時〜11時30分は、藤沢湘南台道場(中和田南小学校体育館)の稽古でした。また、「基本形の日」という事で、山形指導員を講師にしてナイファンチ初段を行いました。13時〜14時30分は、くるみ保育園(下和泉小学校体育館)の稽古でした。16時〜17時45分は、湘南台カルチャーセンターの稽古でした。17時〜21時は、「特別稽古」(長後公民館ホール→第1談話室)でした。私は、「私用」で全ての稽古に不参加でした。
 さて、タイトルの件ですが、今回は「言語による指導」です。(P79)第2章で、運動学習において運動の誤差検出・誤差修正というフィードバックが円滑に行われるためには、誤差の対象となる目標の明確になっている必要があります。言語による指導には、その目標を提示する働きがあります。
 言語で、行うべき動き・目標とする動きを説明することを「言語教示」と言います。例えば、空手の正拳の握り方を説明するのに、「まず手を広げて、指の外側の関節から曲げて行って拳を作り、最後の親指で固めます。」と説明します。運動の効果的な実施方法を客観的に出来るだけ正確に言語で表現して学習者に伝えることが必要です。しかし、結論だけ言いますと、言語教示は、一般的に考えられているよりは有効ではなく、出来る限り短く簡潔且つ最小限にするのが良いということです。(P82)
 次は、言語教示ほど正確な表現ではなくて「ああ、あの感じ」といようにイメージで伝える方法があります。学習者が過去の経験によって形成されている動きのイメージによって、直感的・感覚的に分かるように表現するものです。この指導方法が得意(?)だったのが、長嶋巨人終身監督でして、打撃の方法を「パーっと来た球をキッと見て、スパーンと打ち返す」というような事で指導したというようなことが言われています。
 さて、その分類ですが @ 比喩 A 擬態語 B リズムを取る言葉 等があります。@の「比喩」ですが、例で言えば「竹刀を投げ出すように」というがあります。空手では、刻み突きで、「テレホンパンチ」にならないように「相手の顎の米粒をつかむように」なんて事を言いますね。
 Aの擬態語ですが「ポンと踏み切る」(跳び箱)「ウ〜ンパッ」(平泳ぎのブレス)等があります。これは、長嶋巨人軍永世監督が得意(?)としていたものです。「プロっていうのは、要するにね、やさしいゴロをいかに難しく見せるかね。シャッシャッと捕って、パアーッと投げる。このパアーッとが大切なんだ」「(長嶋さんにあこがれていた中畑選手談)前監督(長嶋監督)の指導法は単純明確でボクのフィーリングにぴったしでしたね。ガアーッと行け、パッパーと捕れ、ですからね、これが良いんです。」(『負けに不思議の負けなし』上 野村克也 朝日文庫「生まれながらのショーマン」)私も指導の時に使いますね。「ス〜とやるんでなくて、スッスッとね」とか「パパっと突いて最後はズバッと蹴る」なんてね。これは、現在ではオノマトペで通用する事です。これについては、後日書きます。
 Bのリズムを取るのは「トーン、トーン、ト〜ン」とか「ポーン、ポ〜ン」とかですね。形の号令で「イチニ、サ〜ン、ヨン・ゴ」なんてのもリズムと取るに分類されるのでしょうね。
(全然別の話しになりますが、当道場は号令で「4」は「ヨン」と言い「シ」とは言いません。同じく「7」は「ナナ」と言い「シチ」とは言いません。何故でしょうか?理由は「1」「4」「7」を「イチ」「シ」「シチ」と言うと聞き間違いがあるからです。道場内でもそうですが、社会に出ても大切な事だと思います。)
 これらの言葉(指導方法)は、中畑選手が「単純明確でボクのフィーリングにぴったし」と述べています様に、非常に感覚的で個人的・主観的です。ですので「目的とする運動を実行するとこういう感覚がするのだという、一種のイメージである感覚運動スキーマーを形成する」ことであり「学習者にとって感覚的にぴったりくる言葉であれば、当然有効に働くであろうことが理論的に推察される。」(P84)。「推察される」のであって「証明されて」いるのではないのです。


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