小林師範の続々指導日記
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2017/10/04(水) 『運動指導の心理学』その21:「ブロック練習とランダム練習」)第5218回
 午前中は、蔵書のスキャンをしました。14時15分〜15時15分は、やよい台幼稚園の稽古でした。16時30分〜18時45分は、湘南台カルチャーセンターの稽古で、組手中心で行いました。19時〜21時は、湘南台公民館体育室での稽古でした。21時〜21時45分は、同所で「自主稽古」でした。
 さて、タイトルの件ですが、今回は、前回と関係しています。実は、「多様性練習」の有効性について、疑問が生じるような研究がありました。しかし、その「多様性練習」を見てみますと、練習方法に構造的な違いがあることが分かりました。ブロック練習、シリアル練習及びランダム練習がそれです。(P74)結論を先に言いますと、ブロック練習は確かに「多様性練習」なのですが、効果としては「恒常練習」に近いものとなりました。
テニスを例にしますと、フォアストローク(A)、バックストローク(B)及びボレー(C)の技術習得のための練習方法は、仮に18回行うとすると以下の通りになります。いずれも、「恒常練習」ではなくて「多様性練習」です。
ブロック練習:AAAAAA BBBBBB CCCCCC
シリアル練習:ABCABC ABCABC ABCABC
ランダム練習:BACACB ABCABC CBACBA
研究結果によりますと、練習中はブロック練習の方がランダム練習より高いパーフォーマンを示しますが、少し時間をおいてから学習効果を調べますと、ブロック練習よりランダム練習の方が成績が良くなります。これは、学習効果の逆転現象で「文脈干渉効果」と呼ばれています。
ある研究結果があります。バトミントンのサービス(ショート、ロング及びドライブ)です。1日30回で9日間、合計270本のサービスの練習をします。ブロック練習群は、同じサービスを1日30本3日間毎(ショート1〜3日目、ロング4〜6日目、ドライブ7〜9日目)に練習しました。これに対して、シリアル練習群とランダム練習群は、これと異なり、毎日1回毎にサービスの種類を変えて同じように毎日30本、合計270本練習をしました。
結果ですが、練習期間中の練習効果はブロック練習が一番高かった(成績が良かった)のですが、練習期間が終わってから1日後に調査した結果は、ブロック練習群は成績が大きく落ちて、結果、他の二つよりも練習効果が低下したということです。
昨日の多様性と今日のブロック練習とランダム練習の事ですが、実際の稽古でも経験があります。例えば、形でも同じ部分だけを1カ所又は数カ所を集中的に行うという練習方法の方が実際、その日は効果が上がっています。1日だけで随分、上達したと思えます。それで、指導者も生徒も満足感があります。
でも、次の稽古の時には、「さあ、前回の復習!」と行ってみますと、前回の稽古の時に出来ていたことが、ほとんど出来てなくて、元の黙阿弥ということが多々あります。組手でも中段逆突きだけ集中的に行いますと、確かにその日は効果が上がった様に見えますが、次の稽古ではどうも頑張った分だけの効果が残っているか疑問に思う事があります。
もし、ここで学んだことが事実であれば、それは生徒の能力や資質の問題ではなくて、指導者の指導方法に問題があったということですね。ウ〜ン!悩んでしまいますね。
また、これは「付加的フイードバック」と「内在的フイードバック」とも関連していますね!(フイードバックについては、2017年9月のブログにあちこちにあります。私の経験は、同ブログの9月27日に書きました。)


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