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2013/07/02(火)
夏袴
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着物が夏モノなら、袴だって夏物です。 冬は帯地のような厚手でハリのある生地ですが、夏は紗、絽といった生地になります。 薄手ですから、まんまだと透けます。 装束でも、紗地の仲間のような張はあるけど透ける生地を袴地に使います。麻地もあります。 麻地や麻混は単衣でも大丈夫だけど、絹や絹風化繊の紗地の場合は裏を付けないとスケスケ。「見た目ほど涼しくない」です。 源氏物語の絵図だも、これを正しく描いたのだと、指貫の下から下袴の緋色が透けて色っぽく描かれています。
という優妃が去年から普段穿きしている夏袴は、「弓道用夏袴」です。 お姫さんが弓道部に入ったので、袴の調達先として弓具店があることを知った次第。 何せ、呉服屋経由では、卒業式用限定なので冬物オンリー、神職向けは夏物はあれどオーダー品で高い。(安物は「合い」という通年用になります) これが、弓道用なら、夏物でも6千円で入手可能(某店の価格ね。他の店だと違うかも)しかも、サイズは5cm刻みなのでオーダー同様。色が黒一色な位は許容しよう。
という製品は、冬物よりは薄手の平織化繊で透けない。 しかも、馬乗りと行燈の選択可能。 トイレの簡便さでは行燈ですが、ロングスカートと同じになるので、階段の上り下りの簡便さでは馬乗りに軍配。 トイレも、マチの低いのだと、片方に両足を移動した上で行燈式のようにまくりあげれば問題なし。
ちなみに、武道袴は、弓道、剣道などで仕立てが違うそうです。 ひだの数や位置、幅が、それぞれの武道に合った形に進化したとか。 弓道の場合は、足を肩幅より広めに開いてすっくと立った姿が一番美しく見える仕立てなのだそうです。 大正時代のハイカラさん袴との大きい違いは丈。 くるぶしが見えない位が目安ですから長めですね。
弓道部所属のお姫さんからは、ハイカラさんに短めな袴丈の優妃を非難する声がしばしば。
ちなみに、優妃のよそゆきの夏袴は正絹絽。裏ありですが、正絹の強みか結構涼しいです。 というか、腰はそうそう冷やさなくても暑くないということか。
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