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2013/03/02(土)
正しいイメージ、一般的なイメージ
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「女信長」のオンエア日程が発表されました。 4月4,5日とな。「2013年春公開」というにはちょっと遅いのでは?まぁ、BGMが久石譲になったりと、後から手を入れることを増やしたようなので、その分の遅れとも言えるでしょう。 当初、もう少し、安直な仕上げで出すつもりだったのを、折角なら、もっとちゃんとやろう、という気になった風にとれます。
それと同時に発表されたのが、キャストの追加公開。 今川義元と幼い日の徳川家康。
原作にはない桶狭間戦が登場すると。 幼い日の徳川家康は、原作で家康の回想シーンに登場しますが、あれが台詞だけでなく画像になるということか、それとも、もっと長いカットを貰うのか。
史実では、家康が織田の元に来たときは、信長は既に元服しているので、原作にある「気の強い女の子」ではないです。 という史実は捻じ曲げても、最終シーンの家康の純ラブっぷりは結構好きです。
史実でも「裏切りが普通の同盟関係で、最後まで破られなかった稀有の同盟」です。史実的に家康がどのような思いで、この同盟を維持し続けたのか謎です。本当に、信長の一声に、家臣でもないのに、押っ取り刀でどこにでも出陣してきます。 それなのに、武田に攻められて苦戦していて助けを求めても中々来てくれない。(いや、信長自身、動こうにも動けない時期ですが) これだけは、ホント「恋ですね」の一言で説明つけて充分に納得の。従来のタヌキな家康イメージからは想像できませんが。
逆に、従来のイメージ通りにやっちゃう気らしいのが今川義元。 昨今の研究では「公家かぶれのおじゃる丸」じゃないと言われるようなってきているのですが、時代劇でそのイメージで演出されたものはまだないような。 今回も「公家かぶれの軟弱男」キャラだそうです。 桶狭間シーンだけ入れるとすると、こうせざるを得ませんね。
大河ドラマで「今川義元」とかってやってくれないかな。 マロ眉も輿の利用も「軟弱」なのではなく、彼のプライド。 信長公記でも、本陣まで討ち込まれても、無為にやられてなんかいません。最初の一人は膝を斬られて敗退。後に家康が「東海一の弓取り」と言われますが、この時期の「東海一の弓取り」は今川義元。種子島に鉄砲が伝来して6年で戦にこれを持ち込み、信長のとーちゃん、信秀はこの鉄砲に大敗を喫したことすらあります。伝統も最先端技術もどちらも取り入れる、とんでもないパーフェクト人間。領地の生産力アップ、軍事組織の考案、この考え方は、義元の側に人質として暮らしていた家康にソックリ伝えられています。そういや家康の隠居場所は駿府。ここは今川館のある土地。生まれた三河でなく、駿府を隠居の地に選んだということは、そこが一番思いでの地だということなのでしょうか?
こういうパーフェクト義元はまだ一般化していないイメージ。 TVで「あ、今川だ」と思わせるには出しにくいですね。 この辺がTV化の難しいところだと思います。 見ている人が、そうと判ってくれるイメージでないと困る。 だから、平家もので二位尼が「尼そぎ」というおかっぱ頭ではなく、尼頭巾姿になるとかもそういう次第。 信長も短気じゃないけど、短気ぽい方が「らしい」
そうそう某健康茶のCMの信長は線の太いごっついタイプではなく、よくみる掛け軸絵や後裔に似た線の細い美男系。 「おお、珍しい!」と感激。でも短気です。 って、「高血圧の方に」ってドリンクだし。
逆にイメチェンに成功しちゃった可哀想な人物は秀吉。 昨今、とみに、悪役です。 日本ではほぼ唯一の「一介の庶民から関白まで成り上がった男」として立身出世の憧れのイメージが、いやはや。
来年は「黒田官兵衛」。本能寺の変から秀吉軍の中国大返しを采配した軍師が彼。さて、秀吉はヒーローか、悪役か?
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