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2011/05/29(日)
昨今振袖事情
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お姫さんが、来年は成人式らしい。 20歳を過ぎた1月にやるのか、その前なのか? とにかく、毎日のように振袖の広告がポストに入っている。
で、気付いた共通点。 「モデル全員が茶髪」 「首から上だけみたら、着物姿とは思えないヘアとメイク」 「伊達エリはレースとラインストーンのてんこ盛り」 「帯揚げにレースは常識」 「裄は、手を下げて手首が隠れる長大サイズ」
10年位前だと「成人式用に髪を黒く染めなおす」とか言う程、茶髪に着物は似合わなかった。 時代は流れ、20歳を迎える女性の茶髪率はどれほどなのだろうか。ぱっと見で「黒髪をみつけられるか」という位に茶髪率は高い。 こうなると、着物の方が茶髪によりそうしかないようだ。 色柄もしかり。古典的なものよりも、ホテルのパーティの方で映えそうなデザインが多い。
ところで、この成人式の振袖、どこで、何をしにいくためのもの?誰に会いに行くためのもの?
少なくとも、うちの場合は、この振袖着て、双方の実家にご挨拶となる。昭和戦前生まれである。着物といえば従来のものという人間である。振袖もまた、従来のものを想定するだろう。
そも、成人式とは「成人したことを報告する儀式」である。 洋服ならぱりっとスーツでキメるのが相応しい。 あの振袖を洋服に置き換えるなら、「LisLisaでコーディネート」って感じ。若い子らしいコーディネートではあるが、「改まった格好」というにはなんだかなぁ。
「正式にキメるためのものでなく、パーティ用の着物」としては、好みのが一杯あります。海外のレセプションで、イブニング ドレスの西洋人にヒケをとらないデザインです。
しかし、「成人式用の着物」としてはなぁ・・・
そして、問題の当のお姫さん
髪は黒髪、顔は切れ長の目を持つ従来の着物美人系 着物は大好き 「着物にレースやラインストーン」は「他の誰かがやってくれると素敵だなぁ」という主義。 浴衣の好みは注染めの藍のコーマ地にいくらか色を点在させたもの。 トドメに背は148cmという小柄。 結構、ここは問題。振袖は総柄なので、背の高い子向けには柄も大きく描くのです。昔はこのお蔭で「大振袖でも中振袖にしかならない」なんて言う状態でしたが、今じゃ、長身向けはザラ。となると、逆におチビさんは柄が切れてしまう。
成人式に着物買うにしても、振袖にするかは微妙。 私が、江戸小紋と、訪問着で成人式して、この2つは今も現役に着ています。結婚式の参列のみならず、正月、京都の散策、お姫さんの卒入式と何度も登場。成人式専用の着物にはこんなことは望めません。
折角、大枚はたくなら、こんな風に何度も着られる着物がいいなぁと思う。
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