|
2011/10/28(金)
実際に売れている振袖は何?
|
|
|
あいかわらずにお姫さん宛てに振袖屋からはダイレクト・メールが来る。 しっかし、本当にこういう着物をこういうコーディネートで着ているのだろうか? 金髪に近い茶髪をふわふわと綿飴のようにふくらませ、ゴスロリっぽいレースやラインストーンをあしらった髪飾りを飾る。 着物の方も、半襟にはレースやラインストーンが付き、帯揚げの代りにレースをふんわりと結び、ネックレスのような帯飾りを垂らす。帯留めの代りにあるのは大輪の造花。 指先は「意匠をあわせたつけ爪」を長く。
それどころか、振袖の生地そのものにもラメをふんだんに用い、ラインストーンもここかしこで煌く。
その格好で婀娜ぽいポーズでフレームにおさまる。
グラビアとしては、なかなかいい感じである。 が、「これ、買う人いるの?」 と思う。
頭が古いのかもしれないが、成人式の着物といえば、成人式への出席はもとより、祖父母や親族のもとに挨拶に回り「今年、成人しました。今後は大人として、よろしくお願いします」と言うのにも使う。昨今なら年賀状に用いることも多い。
それに使う写真がコレ?
ちなみに、私が最近、見た成人式の写真は、3年程前で、 知り合いの知人の娘さん。 美容学校に通うというその娘さんの振袖写真は、実際、そういうゴスロリ系の写真だった。自分でヘアメイクまでやったというこだわりのセンスが良くでていた。コーディネートもばっちり。 写真もありふれたお見合い写真風でなく、グラビアっぽく。 「まぁ、美容師になるんだし、こんなのもアリか」と。 ありふれた庶民である。その写真が格式高いおうちへお見合い写真として渡される可能性は皆無だ。
その前は、夫の親戚の娘。 家の玄関前で撮った写真が年賀状についてきた。 山形県の農村地帯に家を構える家の娘らしく、従来通りの範囲のモダン柄の振袖に日本髪風に髪を上げて。 こちらも、実は、当時メイクアップ・スクールに通い、現在はデパートの化粧品売り場の店員。普段は結構ぶっとんだヘアメイクをしているのだが、成人式は別らしい。
「所詮、グラビアだよね。買うのはきっともっとオーソドックスなタイプだよね」と思うのだが、グラビアどころか、店頭に飾られたマネキンがそんな格好をしたのばっかりの店が結構あって、「もしかして、こういう方が売れてたりするのかな?」 と思ったりもする。
しかし、その着物、成人式が終わったら、どうなるのだろう? どこかに着ていける着物という気がしない。 「独身のうちは披露宴に」というが、並みの振袖ならいざしらず、ああいうラインストーンとレースをあしらう着物ななんとなく出席者的には派手過ぎる気がする。 「自分の挙式のお色直し」にはいいだろうけど。 少なくとも、「お年始にお宮参り」する着物ではなさそうだ。 何十万もかけて、着用機会が1,2回とは実にもったいない。
あ、だからレンタルなのか。とびっきり派手にして、一回こっきり。
娘の成人式には会場についていって、振袖観察としたいと思ってたりする。皆が何を着てくるのか。
今住んでいる自治体も関東屈指の農村地帯の一つなせいか、成人式の女性の振袖率は高いらしい。
ちなみに、この辺で縁日の浴衣率は上がっている。 ラメやラインストーン、レースを着物の小物やヘッドドレスにあしらう子も結構いるし、「をを!」って位トータルにバッチリ決めてる子もいる。それ位の比率で成人式もそんなコーディネートの子がいるのだろうか?
個人的には縁日はOKだけど、成人式や親戚周りにはNGだと思っている。
|
|
|