優妃 讃良の着物についておもうこと
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2010/08/16(月) BASARA 黒いわ、元就(2)
という状況の中で言えば、毛利元就って、至って「当たり前の発想の持ち主」でした。その前提の上に、人の心の移ろいやすさを知っていて、や、あきれんばかりの気長な長期展望を載せた人。

だけど、BASARAの登場人物のメイン・メンバーである、信長とか秀吉とか、伊達政宗や真田幸村っていう熱血漢系と比べると、「暗い、黒い」という印象になってしまいます。
10歳で父母に死に別れ、兄が応仁の乱で京都に行っている間に、城を家臣に取られて窮乏生活。この家臣を40年の後に一族抹殺って気長すぎ。その後、2歳の甥子の後見を19歳でする羽目になり、その子が9歳で亡くなると、異母弟と跡目争いで、この異母弟を抹殺。これが大内x尼子のせいだと知った元就は尼子派を鞍替えして大内派に。(これを、イマ的な「転職」的クールさでやる)
このとき、大内に手引きしてくれたのが陶氏です。意気投合したらしい二人で、毛利が尼子に攻められたときにも陶は大内の援軍として来ます。陶が軟弱化した大内を討ったときも、陶は「毛利は味方の筈」と信じてた。その彼を元就は、裏切り、厳島の戦いにて討ち取ってしまいます。ここはさすがに、彼の書いたものでも「現形なり」と書いています。これは「裏切り」の意味です。
果ては、息子達への書簡でも「毛利にいて欲しいと思う者は中国一円どころか、家中にもいない」と、誰も信用できないと言い切っています。うわー、うわー、なんて可哀相な人!!

でも、待って。当時の考え方に立ってみて。
当時の上下関係は、今のサラリーマンと同じ。勿論、年功序列のじゃなくて、転職と雇用カットがまかり通る世界の。
雇用側は、雲行きが怪しくなれば、雇用者を解雇し、雇用者はより有利な転職先であれば、それが昨日までの競合他社だろうと転職する。そういう、昨今の企業と雇用者の関係と全く同じだってこと。
「何もせずとも、雇用者が絶対の忠誠を誓うことなどない」と言っているだけ。

それなのに、それを、ストレートに書いているというだけで、なんで、こんなにも「黒く」感じてしまうのか。

「時代劇」のオキマリに染まってるんですね。
「義のため、はせ参じました!」「おお、よくぞ、来てくれた。来ると信じていた」
なーんて、時代劇のオヤクソクにジーンと来てると、戦国時代の真実は見えない。


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