優妃 讃良の着物についておもうこと
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2010/06/11(金) 宝塚(過去)へ
いくつ買ってきたんだと言われそうな宝塚土産の山
「ベルサイユのばら Grand History」などという、かつての公演がDVDでパック売り。しかも、かつてのプログラムの縮小版もついてるなんて、見本を見ると、広告全部抜いてますが、写真もシナリオも全て掲載。やーん、買うしかないじゃない。
当時は売ってるのはレコードという音だけ、NHKでの放映はありましたが、家庭にVideoも普及していない頃の話。
当時、完全にファンではなかった私は丁度受験時期とぶつかったこともあって、公演を見てはおらず、従ってプログラムも全く持っていないのでした。

収録物には公演作品に加え、NHKで作られた「プロジェクトX」や「ベルサイユのばらのできるまで」といった、ベルばら関連番組も収録。「プロジェクトX」は好きで結構見ていた筈なのに、なぜにこの宝塚のを見事に見逃していたのだ?

本などでも何度も掲載されている情報もあったのですが、知らなかったのは「ベルばら」以前の宝塚の入場者数は満席の2割程だったとのこと。宝塚首脳陣はその打開策を日夜考え続けていたのだと。(おー、これはモロに「プロジェクトX」のシチュエーション。)
個人的には、宝塚の盛り返しはこの「ベルサイユのばら」より少し前に始まるように思うのですが、ここは「プロジェクトX」的にはフォーカスを絞りたいところであり、様々な打ち手の結晶として、決定打となったのが「ベルサイユのばら」であるのは、私としても依存のないところ。

そして、宝塚の「ベルばら」といえば、あの「背骨のねじれるポーズ」といわれる「見た目は綺麗、演ずる方は悲鳴」という歌舞伎様式を取り込んだ長谷川一夫の演出です。
ファンはそのポーズを真似で遊んだものが多かったらしく、ベルばら再演の際には、ファンが、丁度トップその他になる時期ということもあって「出演者の方が良く知ってる」と驚かせたとか。

「プロジェクトX」でもこれは重要視。長谷川一夫は当時美形スターでもてはやされた俳優でしたが、暴漢に襲われ顔に傷を受けてしまいます。その彼に再起の機会を与えたのが小林一三、阪急の創始者であり、宝塚歌劇の創始者。その恩に報いるために彼は宝塚の演出に参画し、彼が舞台や映画で培ったノウハウを使って演出を一新しました。
「目に星の光らないオスカル様なんて、いやー!」というファンの罵倒の言葉をちゃんと実現してしまうのは、ビックリ。
これは、顔に傷を受けた長谷川一夫はその傷が目立たないようにポーズや照明を研究してきたそうで、そのノウハウから、少女マンガのごとき「目に星」まで実現してしまったのでした。
タネあかしといえば、目に星を入れているのは照明さん。オスカルの立ち位置と目線でこれが目に星を実現すす。
別な記事で、このライトを直視する手法はものすごーくまぶしくて、「長谷川ポーズ」と同じで辛いことだそうですが、歌舞伎と同じく見得のシーンでは、これをこらえて、まばたきもせずにライトを見つめるのだという。

こうやってみると、学芸会に過ぎなかった少女歌劇を白井鐵造がパリ留学で培った「オペレッタとレビュー」で「白井ミュージカル」を打ちたて、その後「ベルサイユのばら」で一新するに至ったのだと感じます。今、また次の様式に移りつつあるのを新演出「虞美人」で感じ、宝塚はまた変わっていくのだと。

古い画像は、ハイビジョン録画でもないので、かなり痛んでいました。
ざっと見てみると、やっぱり、マリー・アントワネットは初風淳が好みです。フェルゼンは鳳蘭も良いですが、紫苑ゆうも捨てがたく。
オスカルはいかにも宝塚な役なので、榛名由梨に始まり涼風真世に至るまでいづれ劣らず、それぞれに良いですね。まさに、氷のようなオスカル、花のようなオスカル、月の如きオスカル、星の煌くが如きオスカルと様々に。


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