優妃 讃良の着物についておもうこと
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2010/05/30(日) 学園祭に
お姫さんの学校の学園祭です。
昨日と今日の二日間。
日曜日の方にはバザーがあるので、この日にしました。

今日の着物は、衣替えを間近に控えたこの日は暑いと見て、セオアルファの単衣を用意していたのですが、天気予報は「4月上旬並みの気候です」とな。単衣を重ねても寒い!
というわけで、下の重ねは袷にしました。薄蘇芳色の江戸小紋に白地に緑で花を描いた単衣を重ねると、「菖蒲かさね」って感じに下の薄蘇芳が透けます。袴は松葉色。半幅帯は深松葉の源氏香図にして緑系でまとめました。
胸元の懐紙の表は薄紫地の千代紙で中の懐紙は紅白。扇子は金と黒の混じった地の8寸もの(なんと、百均で買った蝙蝠(かわほり)扇型の小型版)。足袋は白無地、草履は黒エナメルに金砂子の鼻緒。上履きには、いつもの楽屋草履(ビニールの畳表地に緋鼻緒で底はフェルト地)

今年のお姫さんのクラス参加はたこ焼き屋さん。クラスで「たこやきにしよう!」と可決したは良いけど、クラスにはたこ焼き屋ける子はいなかったという爆笑状態でしたが、練習を重ねて、どうにかなった様子。
よくあるソースとマヨネーズかけに並んで「ゆずポン酢」というのがあったので、そっちにしてみたら、いっそスッキリ味でいい感じ。

後はお姫さんのクラブ展示を見て、茶道部の公開茶席へ。
茶道は着物の季には厳密なので部員は袷です。例年は暑そうですが、今年は4月並の気候で、問題なく。今日の気候が一番うれしかったの茶道部でしょう。
今年の上生菓子は「観世水」とのことで、白と水色の練切に観世水の渦が刻まれていました。
亭主の点てるお茶はお正客という一番端の人の分だけ。後は水屋で点てた茶を数人が運びこみます。
帰りがけ、ご指導されているお茶の先生に「毎年、おいでいただき、ありがとうございます」とご挨拶いただきました。
顔覚えられちゃってた。
帰って殿に言うと「それ、着物姿だからでしょ。関係者以外で着物着てくるのっていないと思うよ」とな。
そりゃね。着物着て、懐紙と扇子持参なんて私位だものね。
お茶碗にあたらないように、指輪だって外します。
茶道部は表千家、私は、母は裏千家なので、そっち系の所作なんですが、お客としてお茶を頂く程度なら差異はないかと。
お茶を下げる部員に「結構なお手前でした」というと、部員がうれしそうな顔をするのを見ると、やっぱりお茶知っててよかったなって思います。

出てくると、学園祭はもう終了してて、早くも後片付けが始まっていました。

2010/05/29(土) 着物の寸法ってさ
ゴールデン・ウィーク前に着物の反物を買ったので、寸法だしに行かなくちゃと思っていたんですが、忙しくて、やっと昨日言ってきました。
銀鼠の江戸小紋を持参。この着物はセンチで仕立てられていると、以前計ってもらった店で言われたことがあるので、尺寸で寸法出しするようにお願いしました。
まぁ、丸めの誤差って奴です。ちょっとサイズが違ってくる。
尺寸だと、「○尺」か「○尺5分」ってのが裄や身丈の単位ですが、センチだと1cm単位で変えられますからね。

そして、いつものお定まりの呉服屋の言
「これ、女寸の絵羽ものの寸法ってとこですね。これで本当に足りますか?」
その店の標準サイズ表だと、私の身長や腰周りサイズからすると、身丈は163cm(4尺3寸)でなく、168cm。身幅も10cm(4寸)足らないという。裄どうします?ってのは、「裄2尺(76cm)」って言ったら、尺幅の反物で仕立てられなくなるからでしょうね。
裄は、尺幅の二倍から縫い代を取ったもの。1尺8寸5分(約70cm)がほぼ最大だと、祖母が言っていました。
洋服の感覚だと「それ、着れるサイズじゃないです」って寸法差です。

「近代着物」という言い方があるのですが、どうやら、この「近代着物」なるものの寸法が、そういう寸法のようです。
胴回りどころか、肩にもタオルやパッドを入れて補正し、ウェストで腰紐を締めて、手をまっすぐ下げても手首が見えない姿。このためには、そういったサイズが必要なのでしょう。

着付けでも「背中心は、腰下では右によります」と、身幅の広い着物を前提とする着付け説明をするところもあるようです。
裄1尺8寸の場合、肩幅は半分の9寸、このまま裾までまっすぐに縫ったら、そりゃー、幅広きものですわ。
マイサイズの着物寸法は、江戸小紋までなら、肩幅9寸、腰幅8寸、裾幅7寸5分です。9寸のまま裾まできたら、裾周りは6寸も広くなります。そら、背中心ずらしてやらんと上前の端が脇から後ろにまわちゃいますわ。
仕立上がりの化繊の着物なんか、そういうのがあったりするので、8寸通しのMサイズの方がよっぽどマシだったりします。

自分でも「この寸法って、ホントかな」とマイサイズの着物着て、合ってないとこがあれば、そこを補正してもらおうと、やったことがあるんですが、結局、同じ寸法でした。
計ってくれた呉服屋さんも、意外な顔しながらも、実際に自分で測ってみて、その寸法だったので「やっぱり、これなんですね」と。

今回は、仕事帰りで着物は着てなかったので、それはできませんでしたが、以前にそういうことがあったという話をしたら「こちらは、あくまで標準の目安サイズです。お客様のご指定の寸法が本当の寸法ですから」と言って下さいました。

袷なので、着られるのは10月から。仕立上がりは8月か9月頃です。

黒地の江戸小紋なのですが、糊伏せした部分の方が広いので、白地の印象です。なので、八掛けも、黒でなく銀鼠にしました。
秋が楽しみです。

2010/05/28(金) 小袖って
またまた、ご無沙汰してしまいました。
仕事が忙しくて。

さて、小袖の話。
現在の「着物」は、小袖から派生したものなのですが、これには、実は2種類ありました。

庶民は外着として着用し、庶民から成り上がった武家階層も同じでした。今の着物はこの延長線上にあります。

一方、お公家さんの場合は、小袖は、装束の下に着用し、装束への汚れ防止や寒暖調整の目的で用いられました、つまり、肌着です。これが、段々と上に出てきて、色柄を伴うようになり、庶民の小袖と同じ状態になりました。

まぁ、YシャツやTシャツは元々、肌着だったのが、色柄がついて、上に何も着用しないで出歩くようになったってイメージですね。

この由来に影響してそうなのが「夏に羽織を用いるか」ではないかと。「盛夏には羽織は着ない」という説と、「立夏より、絽や紗の単衣仕立の夏羽織を用いる」という説があります。
どちらが正しい、というのは着物の場合、ほとんどありません。
ある家では、そうだし、他の家ではそうでなかった、ってだけ。
お公家さんの場合、小袖は肌着なので、「上に何か着ないと」って考えだとすると、夏場といえども、羽織ものは欲しいところ。

2010/05/27(木) 外着の袴、下着の袴
女袴の紐の結び方にはいくつかあります。
まず大きい差異が「右脇か左脇か中央か」です。
左右脇の場合は、チョウチョ結びか片結びかがあります。

装束の中で、この袴の結び方を見ると、中央で結ぶのは、男性の指貫です。束帯の場合は、下袴が右脇で、上袴が右左脇です。
同じ脇にしてしまうと、結び目が重なって、モコモコしてしまいますから、反対側にすることで防止したのだろうと推測します。

この結び位置について、ある本では、「右脇に結ぶのは下着の意味」とありました。女性の装束で、長袴の紐を右脇に結ぶのはそれが、下着であった名残なのだと。

そういう風に考えると、今の女性の行灯袴でも、左に結ぶ場合は、道行とか羽織とは羽織ったほうが、理に叶うのかなと思ったりして。

「宝塚の生徒さんは右脇に結ぶ」という話を聞いたことがあるのですが、グラビア写真をみても、中央でないことまではわかるものの、袖に隠れてしまって、どちらに結んでいるのか、チョウチョなのか片結びなのか判るものがありませんでした。
戦前は、登校時の制服でもあったので、上に羽織を着た写真などもありますが、昨今は、礼装に限られているので、式服の黒紋付かお正月や海外公演時の振袖を用いたものばかりで、上に何かを羽織った姿を見ることはできません。

そろそろ、羽織も暑くなる季節。「衣替え以降には羽織は用いない」という説もありますが、帯結びなどのボロ隠しになり、防塵にもなり、気楽に羽織れる羽織は便利なもの。
クーラーのなかった時代に育まれた盛夏素材は、夏場の空調の効いた場所では、いっそ寒いくらいなので、羽織があった方が良いほど。

羽織は、旧暦4月から盛夏生地である紗が使えます。
黒や紺の濃い色の紗から、下の着物の柄が透けて見えるオシャレは、この時期ならではのものです。

2010/05/26(水) 今夏用のお支度
ここんとこ、ちょちょんとデパートとかショッピング・モールの呉服屋さんとか覗く機会ができたこともあって、一気に夏物を揃えました。

1.紗地のポリ、かなり薄手です。江戸小紋風の錐彫り風の萌黄の地模様に3cmほどの蓮の花が薄ピンクで飛び柄しています。
お仕立上がり。

2.こちらもお仕立上がりのセオα。白地に陰萌黄のぼかしが飛んで、白い花と深緑の葉の大柄な飛び柄小紋。
セオαの夏着物は、蕪松庵と荒川が出していますが、荒川の方が根が安いとのこと。これは、荒川が単なる呉服商なのに比べて、蕪松庵がブランド物だからではないかと思う次第。ブランド系はそうでないものに比べて、総じてチョイお高い。
気に入った柄ならいいですが、今回は、荒川の方の柄が気に入っちゃいました。

3.臙脂オーガーンジーの兵児帯。白のレースが帯前と、結んだ端にあしらわれています。スーパーのユカタ売り場の調達。970円也。
似たようなものでも、チェーン店系の呉服屋のユカタ売り場とかだともうチョイ高いですから。

気がつくと、萌黄系二枚でした。どうやら、今夏の私の頭は萌黄ブームらしい。


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