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2010/02/08(月)
朱元璋:ちょっと気になる中国服飾
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「朱元璋」と「蒼穹の昴」で我が家は、相変わらずの華流ブーム。
お姫さんは、相変わらずに胡軍まっしぐら。 私は鄭暁寧(チェン・シャオニン)にはまりつつあります。 この人は「朱元璋」で劉伯温役をしている役者さんです。 先日も「彼一人だけ、ベルトの下でダーツとっている」という話をしましたが、ほかにも、彼一人だけ、所作がいろいろと違います。 「劉伯温は、進士及第して、元朝に使えていた官吏経験があるので、礼儀を知っている」役だからなのか?それとも、彼だけ、そういう細かい所作にこだわって演じているのか?
三跪九叩頭で、前裾を踏まないように持ち上げる動きも、余人と比べて、僅かに遅く、かつ優美に流麗です。 「蒼穹の昴」2/6放映分で、宦官の新人教育で出てきた「主君の前では、斜めに前傾して俯くが、背筋はまっすぐ」も、劉伯温だけがやっています。
はたまた、自宅シーンで、帯を外すのも彼だけ。 もっとも、お客人が来れば、彼も帯します。 気の許せる下仕えや息子との会話シーンが出てくるのは彼だけだからかもしれません。 「朱元璋」の後半、朱元璋にいいつけられるのを恐れた劉伯温は、仕事関係者には決して本心を明かさなくなります。とはいえ、思うところがないわけではなく、愚痴は息子が聞く羽目に。 というわけで、帯を外す程の場所でもなければ、彼は本心を語らないのです。 とはいえ、そのラフな格好がサマになるのも、彼ならでは。
朱元璋の前では、襟を詰めて着ているのが崩れないようになのか、内側から何かで留めているようなのですが、帯を外したときにはそれも外して、襟元は若干ゆるゆる。うっかりすれば、べろんと見えてしまいそうなのですが、不思議とそうはなりません。
広い筒袖は、腕を上げるときには、袖口を持って落ちないようにするのはどの役者さんでもすることですが、劉伯温だけは、袖の内側が見えません。そこからは、襟から見えている下衣の袖口が見える筈なんですが。官衣や長衣よりも袖幅の狭い筒袖が、彼の場合はみえません。
鄭暁寧の他作品の出演を検索してみたのですが、現代モノしかひっかかりませんでした。彼はどこでこれほどの所作を身につけたのでしょうか?苦悩しながらクルクルと動く顔の表情も見事で、芸の奥深さを感じます。
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