|
2010/02/10(水)
朱元璋:左前な人たち
|
|
|
朱元璋の9巻10巻で、馬皇后が劉伯温に「あなたは、私が迎えに行った人だから」と言ったり、劉伯温が李善長に「初めて言い争いをしたときのことを覚えていますか」などと、妙に過去のことを持ち出すシーンが続き、「あれ?そんな話あったっけ?」と思い、ちょうどそれが4巻目に集中していたので借りてきました。 ちょうど、借りる間が開いた時期だったので、忘れてたよう。 また、ここまで劉伯温にハマるとは思ってなかった時期に見たからでもあり。
こんな長い、間をおいての前のことを持ち出すなんて。
は、いいとして、劉伯温は、史実でも、頻繁に職を辞して実家に帰っちゃう人なんですが、ドラマでも、一度、やっていました。 それを馬夫人が迎えに行く次第。
で、実家の庭先で、竹製のリクライニング・チェアに寝転がる劉伯温の着ているものは、筒袖の腰丈の上着に細いズボン丈の袴。当時は「元の衣類」とされていたものです。 んで、襟合わせが「左前」!! 双方の腰の腰紐などもあるので、着付けで間違えることは恐らくないでしょう。 着替えて、長衣に帯した姿はもう右前です。
このドラマで、元軍の衣類は、左前に着付けられています。弓を引く騎馬民族は左前の方が都合が良いのです。 漢民族の「中国」では、これを「胡族の卑しい習慣」と読んで、右前の着方をしました。刀を振るう漢民族の場合は右前の方が都合良いからでもあります。
これが日本にも伝わり「胡族をみなされるとイヤだから、右前にしよう」なんて勅令が出たのが、奈良時代より前の話。
なんで、自宅の劉伯温は元の衣服を着ていたのでしょうか? それも、元式の左前の着付けで。
同類の衣類は官服の下衣や、寝巻きなどとして、劉伯温や朱元璋が着用しているシーンがありますが、この場合は、右前の着付けです。
さりげなく、意味深なことしないで欲しいなぁ。
|
|
|