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2010/10/27(水)
「忍城おもてなし甲冑隊」に会う
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ピーカンの天気ですが、「冬の晴天」です。 昨夜は赤城おろしがピープーと音を立てて荒れ狂っていました。
今日は、古墳公園で「のぼうの城」のロケやる予定ですが、参加者さん、寒くて可哀相に。 古墳公園にある丸墓山古墳は、石田三成が実際に陣地を構えたところです。すぐ側に「水攻め」に用いた石田堤の残骸も残っています。
雑兵役のエキストラ募集してましたが、丸墓山の場となると、三成軍側かな。芝生も広くあるので、交戦場面も撮れますが。 行田市として「ロケ誘致」活動してるとかで、今後もロケがあるかもしれないです。
さて、そういう日だからなのでしょうか、つまりが、ロケ見に来た人がついでに行田観光してくれんじゃないか、って思惑なのか、平日にも関わらず、「忍城おもてなし甲冑隊」が忍城に出張るとスケジュールされていました。 土日メインで出ているのですが、土日って、意外と時間がつくれず会えずしまいでした。 本日は、成田長親どの、正木丹波どの、酒巻 靱負(さかまき ゆきえ)どのの3名。他の2名は別場所でサービス中と。 って、ロケ地の方かな。
こちらは、黒の江戸小紋に黒袴で。 寒くなると、やっぱり正絹袷が有効です。長じゅばんも正絹の袷の。昨今、袖だけ袷で胴は単のものが増えていますが、ベージュにぼーっと白ぼかしでウサギを描いた地の襦袢は胴も袷仕立のもの。こういう寒い戸外だと「寒いですか?」ってなもんです。
武者姿の仔細については、丹波どのが一番お詳しいようで。 「座るのは胡坐ですか?」と聞いたら、「武者座り」という座り方があるそうで、実演してくれました。 「小笠原流ですか?」と聞くと、もっと古い古流だとか。 こういう立ち居の作法も色々あるのですね。 私の知っているのは公家装束による作法の一例なので、武家系がまた違うというのは、新鮮でした。
「夏は暑かったですよ」との話。 そりゃ、衣装は通年同じ。逆にそろそろ寒いかも。 本来ならば、下帯に下衣つけて、麻の鎧直垂を着用し、その上に防具をつけて、鎧となるわけですが、本日のいでたちによれば、見えるとこプラスα程度の襟に、篭手を着用。
洋服を着慣れた人は「着ない方が涼しい」と思い勝ちですが、汗の吸収の良い下衣を着ている方が涼しいのです。 なので、篭手を直にはめるよりも、その下を布類で覆っていた方が涼しいのです。木綿も良いですが、麻はもっと効果覿面。 鎧直垂は錦地は礼装用。本義は麻です。つまり、夏だって結構すっずしいわけ。
しかも、昔は大きなパーツが作れないので、金属を使うのでも、小さな断片にしてそれを縫い合わせる形態でした。これだと、パーツ間で空気の出入りがある。 が、安い昨今のモドキ品だと胴なんか、一体成型ですからね。樹脂のそういうのは、暑いすよ。 戦国だと胴は金属の一体成型の「当世具足」が登場します。 それだと樹脂と同じで結構空気の流れが遮られて暑苦しかったのではと感じますが、そこはチョッと待て。 当世具足なんて、最新流行のものを着るのは大将格位。 討ち合いしないときは「具足姿」といって、鎧は着用していないのです。雑兵はすぐに出るので着用しっぱなし。着用時間が違うのです。ここポイント。
「のぼうの城」のキャスト発表で、長親役の野村萬斎はこの「具足姿」で写真に写っています。「合戦に出ないですから」ということでした。この映画の間、長親の鎧姿って見られないのかも。 三成に会う「城引渡し」の場面だと、もう武装解除ですから、具足ですらなく、直垂姿かもしれません。
おもてなし隊と、何を話しているんでしょうね、私ってば。
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