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2008/04/04(金)
菜種梅雨
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今日は雨じゃないんですが、この日、丁度クイズ番組でその話をしていたので。 桜の開花期間中には関東では花冷えといってすっごく寒くなったり、ともすると不意の雪が舞ったりもしますが、その後はさすがに暖かくなります。そうすると、今度は振って来るのは「雨」。 6月の梅雨時期程ではないですが、結構、雨天の日って多いのがこの時期。 入学式が7日を中心とした1週間位に分布していますが、不運な人は雨の入学式ともなります。
着物を着だすと、「子供の式には着物で行こうかしら」なんてことも思う人が出てくるわけですが、不幸にも「明日は雨天です」なーんてことも。
そういうときには、どうしたら良いでしょうか?
今の人なら 「諦めて、洋服にする」 「化繊の着物にする」 「どしゃぶりじゃないなら、パールトーンでどうにかなる」 といった選択肢があります。
でも、着物しかなかった昔はどうしてたのでしょうか? 答えは「雨コートと雨草履か雨下駄」です。 着物の小物の中で、買い忘れられていることの多いものの一つが、この雨対策グッズ。 まぁ「雨になったら、着るのを諦めれば良い」という昨今では、それも一つの選択肢です。
雨コートには、冬用の透けない生地を袷に仕立てたものと、夏用の透ける生地を単に仕立てたものがあります。 また、襦袢と同じく、対丈で裾まであるタイプと、二部式のものとがあります。 襟元は、道行と同じもの、道中襟と同じものと色々。 化繊の仕立て上がりの薄手のをポーチに入れたタイプもあり、これは「降りそうだなぁ」と心配なときに傘と共にバッグに入れておくのに便利です。
私の手持ちの雨コート達: ★二部式仕立て上がりの袷コート道行襟: 色はいかにも「雨コート」な赤と黒の織り柄 母が着物と共に調達してくれたもの。 二部式なので、裾丈の調整ができるので便利です。 ★対丈仕立て上がりの単コート道中着襟: 化繊シャンブレー地のウコン色。同じシリーズで透ける夏用のもあります。 対丈式は、裾の調整ができないので、買うときに要確認。 優妃は、隣駅のスーパーで、色違いの女性とレジで前後並びをしたって経験があります。 比較的ちっさくなるし、ポーチ入りなので、携帯にも便利。 ★二部式袷コート、道行襟: 色は紫と黒の織物という年配向き。 ある方からのいただきもの。その方のお誂え品のようです。 同じ生地で傘もセットなオシャレ物。 二部式は身長違う人から貰っても、比較的安心。 裄が短めなので、裄の長い自前礼装のときには使わず、 お下がり品など裄の短い着物のときに合わせます。 ★一部式夏物単コート、変形着物襟: 臙脂、萌黄、藍のごった縞地。パッと見は赤茶って感じ。 これは生地から仕立てました。 着物の襟とオクミが一体化した形状になっており、 裾は「断ち切り4尺」という、縫い上がりで3尺8寸位のもの。 これは、お端折りして着ます。だから、裾調整が可能。 雨天でない場合は、道行のように、膝丈位まで短く着ることもあります。 透けるので、腰紐は×。芸舞妓さんの使う、からげの紐のように「見えても綺麗」な紐を使います。 裾を短くする着付け方はいくつかあります。気分で変更。 1.普通のお端折り: 「壺折り」とも呼びます。着物と違って、中紐があるので、結んでおけば、崩れません。 2.込み入れ: お端折り分が内側に来る方法。 腰部分をほっそりスッキリと見せてくれます。 この場合は、紐は帯締めに使う丸くけ紐を用います。 3.明治式袿袴のからげ方: 1と2の併用になります。紐も二本。 2と違い、背面は込み入れをせず、ドレープ状にします。 現在放映中ので注目の「篤姫」の実在の写真が着ているのがこの着装方法です。写真の篤姫は丸くけ紐でなく、丸組紐っぽくみえるので、「どーなってる、どーなってる」と気になるところ。
裾が長いと「着るときに床するのでは?」と心配されますが、着物を着ていくようなケースの場合、大概の場所で、着る場所には椅子状のものがあります。劇場なら、席の椅子かロビーのソファ、ホテルもロビーにはソファ。レストランなら入り口には必ず待合椅子あり。もっとざっかけない店なら、自分の座ってた椅子で。靴脱いであがる店なら、とーぜん問題なし。 ここに裾置いてチャイチャイと。襟抜きは着物に合わせれば良いので、前の胸元だけ重なりに配慮。
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