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2008/03/09(日)
青梅散策 3月9日
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天候にも恵まれた青梅の散策でした。 梅の季節は1月後半から2月がメインな「里の梅」に引きかえ、盛りが3月後半になる、山間の梅の郷。 例年、結構寒いのですが、この日は「4月後半の陽気です」と暖かな日。 とはいえ、ここ数ヶ月の気温推移がそうだったわけではないので、梅の山は紅梅がちらほら、白梅はからっきし。いつにも増して「まだまだ感」でした。紅梅の方が白梅よりは総じて先に咲くらしいですね。今回はモロに感じました。
今回は、男性1名、女性3名、童2名の総勢6名。 着用後は、男性装束2名、女性装束2名、男童1名、女童1名となりました。 男性は、指貫に狩衣で烏帽子姿。 女性は、切袴に袿をかいどりして。 男童は童直衣、女童は切袴に小袿。
昼食中は、いつものように、中庭には、「ウツセミ」を置いておきました。「ウツセミ」とは、装束を着た状態から、人だけ抜け出して、衣類だけになった状態を呼びます。 ハリのある強装束以降だと、ホントに、人がうつむいているような感じになります。 が、今年は
「た、たたない」
くたらん、と潰れてしまうのです。 自前装束も、もう5年程経過しました。生地のハリが段々に失せていたわけで、今年はもう立たないというとこまで。 中に荷物鞄を詰めてソレっぽくしました。
これしとかないと、中庭に面した茶室の中で昼食とってるのを覗かれてしまうので、必須なダミーなのです。
「あれー、首が無いゾ」なんて声が聞こえて来ました。
午後は、青梅着物博物館の中庭に毛氈を広げて、のんびり。 ここは塀が低いので、通りを道行く人から丸見え。 例年通りにカメラの列。 毎年、人形かと思われたり、博物館のバイトだと思われたり、色々な声をかけていく人がいます。 バイトじゃないです。ここ借りての個人集会。 まぁ、装束や着物の博物館ですから、お互いに利のある世界。 博物館の名に傷つくようなことは勿論慎みます。
「篤姫は誰?」塀の向こうから声が。 今年の大河ドラマは「篤姫」。博物館も、例年の装束と雛飾りでなく、篤姫のテーマ展です。 「時代劇の奥方」というと、いわゆる日本髪に打ち掛け姿を想像します。「大奥」を扱うテレビドラマでもそうです。
でも、意外なことに、「篤姫」の写真って、装束なんですよね。 私が初めて「篤姫」を雑誌で見たのは、この装束姿のもの。 裳唐衣の正装ではなく、袿袴(「けいこ」もしくは「うちきはかま」)という略装姿。胸元に結ばれた太い丸くけか、組紐のような紐を結ぶ着付けが気になった姿でした。
他の日の日記で詳細は書きますが、将軍の正妻の正装って、将軍当人が黒の束帯であるように、正妻の正装は、女房装束。今で言う「十二単姿」です。気になっていたとこに、丁度本みつけて、納得の次第。 今回の「篤姫」ではこの装束姿は出てくるでしょうか? ちょっと興味津々。
余りに、まったりと暖かい日で、そのまま中庭のおしゃべりが長引いて、気がつけば3時。午後の散策なしに過ごしてしまいました。「暖かすぎも問題だね」と。女性の装束って、動くより、居座るのに適しているので、コッチの方が良かったりして。 童二人は、だんごだ、梅ゼリーだとアチコチ徘徊してました。
居座り衣装は、緋の長袴に、表着に袿を数枚重ねて。 ソロソロ、裳と唐衣も欲しいなぁ。 こういうとこだと、見栄えするのよ。
塀の向こうから「垣間見(というには、かなり露骨)」すると、視線は下がるので、座って長く裾引く背面の衣の重なりはそりゃー見事に一望できます。 今年は、長さ120cmの超ロング・ウィッグも入手しましたので、その衣の上に黒髪が見事に広がって。
顔を扇で隠すのは、平安時代のタシナミ。(って、そもそも、平安時代の女性なら、庭でダベリングなんて、丸見えなことはしないんだけどね)
今年も良い日でありました。
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