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2007/09/15(土)
一夜漬けの着付け講座
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本日は、碑文谷八幡宮の秋祭りです。 子供の頃から慣れ親しんだお祭り。 祖母の生存中は、「敬老の日」でもあるので、皆が集まりました。 祖母が亡くなったので、「皆が集まる日」ではなくなりましたが、その家には今も叔父夫妻が住みます。 お祭りだけ行って、家を素通りすると、「水臭い」なんて言われる位、田舎っぽい習慣の持ち主ですから、ありがたく、寄り道させてもらいます。
ここいら辺では、この八幡様のお祭りが、浴衣の着納めになります。現実、9月15前後までは残暑も厳しいのですが、ここから9月末にかけてはグングン涼しさがまして、10月1日には問題なく衣替えのできる気候になるのがよくある毎年の動き。
本日は、綿縮に正藍の長板中型染めの浴衣に黒紗紬の長羽織。 帯は、紗献上の半幅に夏組みの帯締めを添えて。
叔父の家についてみたら、「来る」といっていたこの叔父の娘である従妹も既に到着。別室でなにやらしています。 彼女の夫は、一時期パリの大学院で勉強していた時期があるのですが、その大学院の同窓会が何年かに一度あるのだとか。 子供もいるし、遠いパリの話なので、そうそう行けるものではないのですが、今回は子供達のスケジュールも調整できて同行可能とかで「行こうか」ということに。
そして、従妹に持ち上がった重大難関が発生! ダンナがその同窓会のパーティで着物を着ると言い出したのだそうな。彼は良い大島のお対を持っているとか。同窓会なら、格好の着物です。こういう国際社交機会において、お国の民族衣装を着るのはよくあるケースです。
となると、パートナーとして同伴する妻としては、やはり着物を着ざるを得ません。 ところが、彼女は、祖母からも親からもきちんきちんと着物を誂えてもらってきたというのに、まぁ、着物敬遠組。 もちろん、祖母の葬儀だって法事だって洋装の喪服で通しました。 よくある、昨今の日本の女性の姿です。
ところが、夫に選んだ相手は、外資系社員でパリ留学も経験というインターナショナルに活躍する存在。意外にもインターナショナルな立場な者こそ、「和」とは無縁ではいられません。
というわけで「今回は着物を着よう」というお題目はよろしいが、妻は一人では着物を着付けられないのでした。 本日は、そんなで、親から着物の着付けのインスタント講習会。 もちろん、「一人着付け」ではなく、娘に後姿の確認や、帯の位置あわせなんかさせる形態。 幼い頃から、ウチの御姫さんの浴衣のお下がりなんかをすっごく喜んでいた、中の娘が衣紋役をかって出ました。 当人も着物を着たいというので、「浴衣でもいいから」というので「ちゃんとした着物、小紋に半幅帯で良いから」と叔母の箪笥から似合いの小紋としゅすの小袋帯を選び、文庫結びを教えました。やっぱり彼女は着物好き。あっという間に、一人で文庫結びができるようになりました。 もちろん、自分の親の着付けも彼女の手で行うのです。
「あなた達、着物着ないっていうから、派手な若い頃の着物なんか、みんな処分しちゃったのよ」と叔母は残念そう。 私の方に、処分しても値のつかないような普段着モノがきていたので、それは中の娘に譲ることにしました。 彼女、嬉しそう。親が面倒みてやらなかったから、着物を着る機会がなかったんですね。
ここに一人、着物好きが発掘されました。当年14歳 中二です。 ウチのお姫さんと並んで、次代を担う、着物好きさん達です。
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