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2007/06/02(土)
前提条件
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衣替え初日の昨日はちょっと涼しい気候でしたが、今日は「半袖でうれしー」って気候です。
今日は「前提条件」のお話。
例えば「xxxって出来るかな」という質問。
「モーツァルトのアイネクライネナハトムジークをピアノで弾けるかな」でも「肉じゃが作れるかな」でも「筆ペンで名前書けるかな」でも「能の羽衣見ても寝ないかな」でもいいです。
着物なら「麻の襦袢縫えるかな」とか「浴衣にアイロンをかけられるか」とかね。
どれも、ある意味、そんなに難易度の高いものではありません。 でも、それをやる相手が、自分が想定している前提条件を満足していればの話です。 「ジャガイモも満足に剥けない」なら、肉じゃがを作ろうというのは、難易度の高い話です。 「雑巾も縫えない。そもそも裁縫道具まともに持っていない」となると、何であっても「縫えるか」に「大丈夫」なんて言えません。 能の羽衣は、天女の羽衣の伝承を下敷きにしたもので、この話を知っている人にはわかり易い演目ですが、ちょっと前の世代なら桃太郎並に常識な話ですが、昨今はこの話知ってるかから聞き出さないと危険。牛若丸の話を知っていれば「橋弁慶」なんかもとっつきやすいけど、以下同文。
装束縫うのは、和裁知っていれば楽勝だし、洋裁でも出来ていれば、なんとかなります。でもイマドキ、「縫える」自体、常識じゃない。 私の出た小学校、中学校、高校は家庭科で結構マトモに洋裁、調理を実習で教えてくれたんですが、お姫さんの家庭科の実習内容じゃ雑巾一つ縫えません。調理だって、学校じゃ卵一つ割らせていません。こんなんですから、相手が二十歳過ぎた人間(たとえ女性)でも、「雑巾くらいは縫える筈だから」「果物や野菜の皮位包丁でむける筈」なんて勝手な思い込みをするのは危険です。
とはいえ、そんなこと聞くわけにいかないってことも、よくある話。その程度は十分にできてる人には失礼な質問ですから。
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