優妃 讃良の着物についておもうこと
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2007/05/25(金) 夏はきぬ
「卯の花の匂う垣根に時鳥早やも来なきて
 忍び音もらす 夏はきぬ」

私が初めてこの歌を聴いたのは、石鹸のテレビ・コマーシャルでした。「お中元にxxx絹石鹸」と。
だから「夏は絹」だと思った次第。

すっごく良いコマソンだねと親に言ったら「昔からある歌だよ」と。
「夏は来ぬ」がホントの歌詞。
(「来ぬ」を「きぬ」と読む場合は、「ぬ」は現在完了を意味し、
「夏が来ている」という意味になる)

口語的な「来る」「来ない」でもなく、文語でもよく知る「来ぬ(こぬ)」でもない「来ぬ(きぬ)」ってのが、またステキな言葉で子供心にゾクゾクしました。

昨今、「小学唱歌」とかの類が学校の音楽の教科書から消えつつあると言いますが、この歌は私の小学校時代にも既に教科書から消えていた歌でした。

「卯の花」「橘」「早苗」「おうち」と装束の色目にもある初夏のキーワード満載ながら文語文満載でもある歌詞。
「時鳥(ほととぎす)」「さみだれ」「皐月闇」「早乙女」「裳裾」というキーワードもステキ。

文語文や古文って、歌の歌詞としては、口語文よりも優れていると思っています。
短い言葉で様々な状態を表せる動詞や形容詞と副詞の組み合わせ、多彩な語彙。

「語彙が難しい」とか「文体が文語体で判りにくい」、果ては「そういった事象や職業を見ることがなくなった」ということで、こういった歌詞の歌が、音楽の授業から消えています。
でも、私の時代も、都会に暮らす私は「村の鍛冶屋」なんて見たこと無かったし、「外を歩けないほどに雪に降り込められ、更にその上を吹雪が舞う」のも写真かTVでしか知りませんでした。
だからといって、そういった歌を理解できないということはなかったし、また全体の理解はともかく、一つ一つの語彙の理解はしないで歌ってた。

そういう発想って、今はダメなのかな。

「愛宕の山に臼が住む」と思っていようが、「帰ってみれば、怖い蟹」がいようが、歌を知ってると知らないでは何かが違うんじゃないかと。

「愛宕の臼」は鉄道唱歌の「汽笛一声 新橋を 早や 我が汽車は離れたり。愛宕の山に薄霞む月を旅路の供として」
「怖い蟹」は、助けた亀に連れられて竜宮城に行った浦島太郎の唄の最後の方、「帰ってみれば、こは いかに。」


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