優妃 讃良の着物についておもうこと
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2007/01/30(火) 教師として一線を隔す袴姿
受験戦線たけなわです。
明日からは都内の中学受験も始まります。
一方では、卒業生には卒業式の準備もあります。
お姫さんの小学校卒業の際には「中学の制服を着用する」なんて習慣がこの辺にあったので、思わず仰け反りました。
母の学生時代位古い習慣かとおもいきや、現存してたとは。
(私の出た都内の小学校では誰一人着ていませんでした)

んで、大学生のお嬢さんを中心に「卒業式には袴をはこう」なんて思う方もおられます。
もう一つの着用者は先生方です。

私の幼稚園の際にも娘の幼稚園の卒園式の際にも全ての教師が色無地に紺の袴で居並ぶ姿は荘厳でした。お姫さんの小学校のときには、お姫さんの担任の女教師が袴姿でした。

んで、教師としては「生徒とは一線を隔した袴姿にしたい」と思う方もおられるようです。
では「一線を隔す」にはどうすれば良いか。

私が思うには、こんな感じかなと。

★色無地を寒色系にする
 大方の袴姿はレンタル品です。着るのは若いお嬢さん方。
 着物は無地ならピンクやオレンジ系が主になります。
 また、柄物も振袖のような華やかな若向けの柄です。

 となれば、ここは「年上」をイメージさせる萌黄、水色、薄紫といった寒色系を持ってくるといいかと。

★色無地を紋織り地のものにする
 レンタル品の色無地は縮緬地など無紋織りのものが主です。
 地紋のある生地は無地扱いですが、光線の加減で地紋柄が浮き上がるので、貸衣装品とは差がつきます。

★袴地を正絹やカシミヤにする
 レンタルや廉価品の袴は化繊の平織りかウールの平織りです。
 でも、袴にはもっと上等な生地を使うこともできます。
 それが、ウールではカシミヤ、そして正絹塩瀬です。
 どこででも手に入るわけではないので、難しくなりますが、
 袴専門のサイトを検索すると出てきます。

★論外のコーディネート
 安い機械刺繍付きの袴、大振袖、衿や袖の付けレース
  この辺は「お子ちゃまコーディネート」です。
  いくら若くても教師たる者の格好ではありません。
 柄/色足袋、ブーツ、ウール着物、紬着物
  これらは女性の場合は「普段着」の範疇です。
  「礼装」での出席ですから、卒業式には相応しくありません。
  (ウールや紬が一張羅状態なお家ではその限りではありませんが、昨今「着物を機て参加しよう」という場合にはそのような経済状態ではないと想定いたしましたので)

★羽織などを重ねる
 これは賛否両論でそうな印象があります。
 女性の場合は、「羽織は略儀」だとか「格に合う着物がない場合の格上げ役」扱いになりますので、最適なコーディネートというにはいささか難があります。

★着物は黒紋付にする
 袴姿の場合、格は着物の格に同格になります。
 つまり、黒紋付と同格ってことです。
 着物の黒紋付と同格というと、着物なら黒留袖、洋装ならばモーニングとかです。
 ご一緒に参列なさる教師の服装は、背広にネクタイが一般でしょう。ご来賓の方でも黒留袖はお召しにならないですよね。
黒紋付を着用するのは、ちょっと格が高過ぎます。

 「えー、宝塚は黒紋付に緑の袴じゃない」って思うでしょ。
 あそこは、参列なさる方もそれなりの服装です。
 つまり格式の高い卒業式なんです。

 普通の学校の場合は、参列者のドレスコードはそんなに高くありません。一緒にはできないのです。
(むかーしの卒業写真を見ると、男性教師も紋付に仙台平の袴とかフロック・コートやモーニングといった格の高い衣装を着用しており、女性も黒らしき紋付着物に袴やその上に黒紋付羽織らしきものを羽織った姿が写っています。白黒写真だから色不明)

というわけで、「卒業生とは一線を隠す教師の袴姿」にこだわるのであれば、着物も袴も安物でない良い生地を選んで、もちろんお誂えで仕立てていただいたものをお召しになるとよろしいと存じます。

良い生地のものは、目で見ても、写真に残るものでも、レンタル品や化繊モノとは違いがあります。
教師の場合は毎年機会があるわけですから、一度きりの卒業席と違って、もう少しお金をかけても価値はあろうかと思います。
着物の良いことは、毎年同じものを着て参列しても「まーた同じ格好してきて」とは言わないことです。
また、かなりの体型差異に対応できるので、「太ってきれなくなっちゃった」という心配もまずありません。
教師に成り立ての頃に卒業式用にそろえたスーツなど、退官間際にもなれば、デザイン的にもサイズ的にも着れないものになっていることが多いですが、着物はそういった心配が極めて少ないのです。

2007/01/23(火) お姫さん、卒業論文に挑む
お姫さんの学校では、中学3年の一年間をかけて「卒業論文」を書く習慣があります。
お母様方の話によると「6年生の夏休みの研究レベルから、大学の卒論並みまで玉石混淆」だそうです。
お姫さんが持って返ってきた説明会資料にある「先輩達の卒論の一例」のタイトルも、大学論文としてもすごそうなのがあって、一体、中3レベルで何を書いたのだろうかと。
注意は「資料の丸写し、まとめだけは不可」「それを読んで何を考えたかを書けるもの」だとか。

「平安装束についてにしよう」と常々目論んでいたのですが、情報はいっぱいあるけど、あれをまとめた結果何が言えるか、というとナカナカ問題です。
同じく、殿の実家である庄内地方をネタにとれば、幕末の庄内藩の最後の君主とその弟君や、新撰組の結成の立役者清川八郎、はたまた、庄内藩の財政改革を行った商人 本間ソウキュウがいます。もっと時代をさかのぼるなら平安時代に大和朝廷にほろぼされた源日本民族とその族長アテルイの土地でもあります。
ネタは多いけど、「それで?」なのよね。

ひょいんとおもいついたのが「日本における衣服の変遷に関わるキーワード」。「服飾史」って位、衣服は古代から現代にむけて移り変わってきました。この移り変わり方に共通性があるんです。この「共通点」を「言いたいこと」に持ってこようと。

我が家には平安装束に限らず、服飾に関する資料は豊富にあり、また手元にない本もどこにあるか熟知しています。
インターネットの資料サイトも以下同文。

しかし、「言いたいことを決めてから、主題を決めること」とはなかなか厳しいですね。この時点である程度、判っている状態でないと、不可能です。
「受験日により休校」というこの一週間で、「分野、論文主題、参考文献リスト一覧(最低6-10冊、15冊位)」を提出せいって言うんですから、なかなかです。

2007/01/22(月) 十代の振袖、成人式の着物
振袖って「独身」のものです。
個人的には「未成年」のものです。
面白いことに、女性のかなりの数の人は、「生まれて初めて、本裁ちの着物を揃える機会」として、成人式を使い、しかも、それは「大振袖」です。

でも、本来、「振袖」を着るべきなのは、やっぱり「お子様」でしょう。ところが、10歳位〜15歳位の振袖って不思議とないですよ。
「十三参り特集」といって、着物雑誌に掲載されている着物も、成人式用の振袖に肩上げしたようなのまであります。はたまた、七五三の着物を仕立て直したのか、七五三用の反物で仕立てたのかって可愛らしすぎなものもあります。
いかにも、13歳らしいお振袖のお嬢さんもいらして、どちらでおもとめになったのかしらと、うらやましく思ったりします。

私は、7つのお祝いの祝着を「本四つ」という「本裁ちで裁断して、仕立寸法は四つ身並み」の形状で仕立てて貰い、背が伸びるにつれて祖母が縫い直してくれました。本当の本裁ちの振袖を着たのは15歳のとき。といっても、母親のものでしたので、今のような大振袖ではなく、中振袖位のものでした。絵羽ではなく、小紋ではありますが、一柄が2尺もあるような大きな柄でしたので、絵羽と遜色のない感じの着物でした。

私の娘の10歳になったとき、七つの祝い着を本四つでなく、四つ身で仕立ててしまったので、どうにもこうにも着れなくなってしまい、次の着物を求めました。
「幸運」としか言い様のないことですが、いきつけの呉服屋の一軒で、一柄が2尺はありそうな百花の化繊反物を見つけました。柄が多すぎて、大人の着物には派手過ぎだし、七五三のようなお子ちゃまの着物には地味すぎる、いかにも十代向けの柄でした。
チョイチョイ着はいわゆる小紋でも、一張羅には絵羽とは言わずとも絵羽並みの柄のものが欲しかったので渡りに船。
しかし、その店がそのような反物を扱ったのは、不思議にも後にも先にもそのとき一回こっきり。偶然に入荷した柄でした。

何を思ってデザインされた柄だったのでしょうか?
二度と類似柄が出てこないということは、その試みは結局失敗だったとみなされたのでしょうか。
正絹なら十代の振袖向きの反物を扱う店もなくはありませんが
、これが「化繊」にこだわると、途端に「探してもないかもしれない」になってしまうこの体たらく。
十代前半は、まだ着物を着たときにおそそうする可能性があると、私は思っています。私自身、子供の頃には、元旦にお年玉で買い物に行って泥ハネをあげ、お姫さんは浅いとはいえ池に落ちました。
そういうときにガタガタ言わないで済む着物がよいと思うのです。

世間では、七五三のあとは成人式まで着物を着ないことも多く、チェーン店を中心にそういった品揃えしかしない店も目立ちます。
「今まで晴れ着を売り込んでこなかった市場に着物を売り込もう」という一つの結果が「中高年に振袖」なんてのに行き着いているようですが、そんな突飛な市場よりも前に、本来の振袖の販売相手である市場で忘れ去られている市場に活路を見出して欲しいものです。

10歳で振袖を誂えれば、成人式までの十年は着られます。
この歳位から、背格好もほぼ確定してきますので、10歳で肩上げと大めの腰上げになる位にしておけば、大体、肩上げ解いて、そのまま本裁ちにして着られます。着用機会はずいぶんあります。

そういう意味では「成人式に振袖を誂える」って、本当にもったいないですね。
従妹は振袖を誂えましたが、その後着用したのは親戚の結婚式の2度程のみ。大振袖は特に着用機会が限られます。
正月には「大げさだから」と着ませんでした。

私は、成人式には訪問着と江戸小紋を誂えたので、結婚し、子供も大きくなった今でも健在の「一張羅」として活躍しています。結婚式どころか、卒入式や正月の晴れ着にと、着用機会も広いです。
「よく、成人式時代のサイズのを着られますね」と言われますが、洋服に比べて着物というのは、厳密な意味ではマイサイズではありません。また、着付によって多少の、いや、かなりの体重増加によるサイズ増加に対応できます。
なので、いまもって、着物の誂え用の寸法表は変えていません。
(小錦位になったら、考えます)
妊娠時、洋服はマタニティ・ウェアをそろえたのに、着物の方は普段のサイズのまま着られたという事実は、まさにそれを物語っています。

2007/01/17(水) 着物の着まわしコーディネート(シャープ編)
着物の着まわしコーディネート
昨日の分は「柔らかモノ系統 はんなり系」でまとめましたので、今度は、織物などを中心としたシャープ系の着まわしを考えてみましょう。
優妃は、「はんなり趣味」ですが、いくつかシャープ系のも持っています。

絹物で言えば、大島、お召し、結城、xxx紬、染物の縞柄になる柄行きですが、「気軽に着まわし」がこのコンセプトですから、ウールか化繊のソレ風の柄モノを使うことにします。

「優妃好みで選ぶ 着まわしコーディネート −シャープ編−」

体型: 身長168cm 裄1尺8寸5分、身丈4尺2寸
    いかり肩、胸なし、

色柄の好み:色は寒色系、
      幾何学文様など

年代もしくは見せかけたい年代: 30代、
      非母親タイプ(子供がいるように見えない雰囲気の意味)

着用機会: 平日の買い物、休日のデパート、散策、PTA
      美術館/コンサート(正装しないタイプで)

対応する洋服レベル: お洒落なカジュアル
この時期なら、セーターのアンサンブルにスカート
      胸元にアクセサリー屋(宝石屋じゃない)で買うような手軽なネックレスかブローチ
--------------------------------------------
これで着まわす

 1.着物:
   化繊着物1:  斜め斜線交差柄小紋
   ウール着物1: 染め柄幾何文様
   ウール着物2: 矢絣柄

 2.帯:
   8寸名古屋帯: ざっくり織り
   小袋帯:    織柄幾何文様
   つけ帯:    9寸名古屋の有職紋織り二部式仕立て

 3.帯揚げ:
   3本3色(赤、薄藍、挽き茶)
   地は紋綸子、紋意匠ちりめん

 4.帯締め:
   平組み3分紐:
   平組み:
   丸組み:

 5.襦袢
   半襦袢2枚(柄違い)
 6.その他:
   羽織 x1(化繊小紋柄)
   袴 x1(臙脂無地)
   伊達衿、半衿
   白足袋、色足袋、柄足袋、足袋ソックス
   草履(黒エナメル台にエンジの鼻緒)、右近下駄(焼き桐)
-----------------------------------------------------

TPOははんなり編と同じ、小間物もほぼ同じです。
はんなり編では着物の柄の中に暖色が含まれますが、幾何学系ではそういう柄組みになっていないので、帯揚げや帯締めには意図して赤系を配置するといい感じになります。

2007/01/05(金) 仕事はじめ
今日から仕事はじめです。
といっても、金曜日だし、ここに有給入れると、8日まで連続休暇になるので、休む人の多い日です。会社では、休んでも、特に何も問題のない日とされていて、おかげで、出社しているのは半分もいません。
ウチのとこも、管理職だけが出社して、年始周りに出て行きました。
私は管理職じゃないけど、29日に休んでしまったので、今日は出です。

こんな日なので「着物着ていこうかなぁ」ってつぶやいたら、殿が激しい剣幕で「それは、やめろ!」とな。
殿のとこは、前いた会社も今いる会社も初日から普通に業務開始なので、のんびりとお正月気分に浸ってはいません。
なので、着物は場違い。

だいたい、イマドキの人間、着物で一日仕事するなんて、無理な人の方が多いでしょうしね。
私の場合、今日のようなパターンだとすれば、やることと言えば、机に向って、ノートパソコンを見ているか、書いているかのどっちかなので、着物で困ることは全くない。
一日着てて苦しいなんてのは、遥か昔の経験で、今は、ヘのカッパ。

まぁ、正月早々こんなことでケンカするのもなんなので、
ビシっとネクタイにスーツです。

あー、サッサと帰って、着物に着替えてゆったりしよーっと。

2007/01/04(木) ゆうきくんにお年始
今日は帰省先から帰る日です。
着る着物を除いてそれ以外は全て畳んでトランクの中。
小間物や土産も整理してトランクに詰め込みます。
このトランクは車の屋根の上に乗せます。
車は軽自動車なので、後部トランクが狭いです。
それを補ってくれるのが、屋根の収納。
大きめの豚皮のトランクに詰めて、のっけてしまいます。
大体、帰省や2,3泊の旅行なら3人分を収容するトランク。
軽自動車の上にこれが乗っているのも、またちょっとオシャレ。

帰り道には寄り道の予定。
酒田から、六十里越えとも言われる山形自動車道を通って山形盆地に入って、インターを降ります。
目的は、市内の呉服屋「結城屋」さん。
地元勢にも知られた着物の老舗。
ネット勢には「おしえて ゆうきくん」で着物好きには知られています。

ちょっと変わった品揃え、いや、昔ながらの品揃えというべきでしょうか。そういう物をさがしたい人には嬉しい店の一つです。
普段はネットでラインナップを見ていますが、実際に買うのは来店時と決めています。
やっぱり、ネットって質感とか伝わりにくいので、実際に見ると違うなんてことがあるとイヤなので。
また、こうやって帰省時に寄れるという可能性があるからでもありますが。

以前、正藍染めの綿縮みの浴衣に惚れて買いに来ました。
同時に、コーマ地に注染めの浴衣はお姫さん用に。
親子してのお客さんです。

今回の狙いは「草履型上履き」、草履にスリッパの底のようにフェルト張りになっているものです。
学校に行くと「スリッパなど、上履きをご持参ください」というのですが、着物姿の場合、足袋とスリッパというのは相性がよくないのか、歩きにくいんです。
とあるサイトで、そんな話をしてたら、「役者さんの楽屋履きなんかに使う草履があるよ」と出てきていたんですが、さて、実際にはどこに売ってるものやら、なんて思ってたら、ゆうきくんのサイトに掲載されました。

他に買ったのは、ウールの反物、ガーゼのバスタオル、カンザシの二本セット。

ゆうきくんとこでも、ウールの反物はさすがに品薄です。
ちょっと洋服っぽい柄のウールは、広幅。「セルは広幅なんですよ」と。そういえば、手持ちの着物の本で広幅の裁ち方が載っていたんですが、あれは、こういうウールの反物(?)を裁つ時の説明だったわけだ。
着物用の生地として売られているものでも広幅の生地のがあるのって、結構新鮮なオドロキ。
ヒラヒラと薄手でツルっとした生地は余りウールぽくありません。「初夏はセル」とか言うけど、ホントにちょっと暑気ばんできた頃まで着られそうです。

さて、お正月なので、くじ引きがついていました。
お姫さんが引くと、「梅」とのこと。
「この辺のから好きなの選んで」

ガーゼハンカチのセット、ガーゼのバスタオル、伊達締めなどなど。結局、手ぬぐいセットになりました。
和風趣味なお姫さんは、ハンカチの代わりに柄物手ぬぐいを持っていくことがあります。サラシ地なので、手を拭くにも適度の厚みがあり、そのくせ、コンパクトな点がお気に入りとか。

「お薄をどうぞ」

奥から、梅型のもなかとお抹茶を持ってきてくれました。
呉服屋さんで、一服。いいですねぇ。

私は買ったもの、お姫さんはくじで当てたものを提げて、店を後にしました。

2007/01/03(水) 内輪の宴
今日は殿の妹夫婦もやってくるので、喪中ですが、「内輪に宴会」をしようという話に。

お節料理が並ぶのかとおもいきや、「年末、海が荒れたとかで漁してねぇから、刺身がねぇっけ」と買出し組のご帰還。
鮮魚は魚河岸経由で魚屋という都会では、河岸が休みの正月3が日は、鮮魚の調達をしない習慣なんですが、こちら酒田では、漁港から直に上がる分をキープする習慣があるとかで、余り気にせずに三が日でも鮮魚を買うらしいです。

冬場の宴会の「ごっつぉ」と言えば、鱈(たら)なんだそうな。
切り身に切り分けていない丸ごとを買ってきて、頭も内臓もぶったぎって鍋で煮込んだ「どんがら汁」がご馳走。
三が日と言えども、「ごっつぉする」となれば、やっぱり鱈!
んで、上の経緯で鱈が数少なな上にもちろん「正月価格」で、「1匹1万円」だのという、びっくり価格!
勝手知ったるナントカで魚屋をあたりまくって、もう少し安いのを調達してきたそうです。

東京でお馴染みの塩タラを使った湯豆腐とは異なる、新鮮な生の鱈を使ったどんがら汁は体が温まってとっても「ご馳走」なんですが、うー!た、高い!

そして、こちらのお正月の特徴的な料理は「かすべ大根」
この土地としては、棒ダラを戻して大根と煮込んだものの料理なのですが、この家では、ちょっと高級に「かすべ」を使います。
「かすべ」というのは、エイのこと。棒ダラ同様にカラカラの乾物になっています。これを3日程水に漬けて戻して煮込みます。
このかすべの乾物も東京の方では見ないので、土地の特産かな。

内輪でもやっぱり着物を着ましょう。
姫の着物は、長袖の小紋に桜の刺繍のついた松葉色の袴。
私の着物は、柿色の江戸小紋に紫地に白浮き紋の鳥襷紋の帯、松葉の無地袴。昨日の初荷で買ってきたばかりのネル裏の白足袋。
やっぱり、ネル裏は暖かいです。一枚で十分ぬくぬく。

宴は午後を使って行われ、多忙な妹夫妻は夕刻過ぎに帰宅していきました。残るわれらはコタツでゴロゴロ。
お姫さんは、先ほどの袴姿のままコタツにもぐりこんでゴロゴロしています。
「着物脱いで楽にしろや」と祖母が言うけど、着物は十分に楽なので、生返事のままゴロゴロ。
着物も袴も化繊ですから、皺になろうが、茶でもこぼされようが心配はいりません。

こちらは、江戸小紋は正絹の一張羅なので、化繊の薄鼠地の矢絣アレンジの小紋にお着替え。そしてゴロゴロ。
昨日、お茶こぼされた袴も問題なく乾いています。
あー、楽楽。

2007/01/02(火) 初荷
年が明けて商店が最初に店を開ける日を「初荷」と言います。
デパートなどが、福袋を売るのもこの初荷の目玉。

友人の勤めていたデパートでは、初荷の日は、まだ一般従業員は休みで、管理職が売り場に立つんだと言っていました。
当然人数は少ないです。だから「売り場を限定する」とか「売るものを限定する」という理由から福袋を売るという形態を取っていたんだとか。

何が入っているか判らないので、いらないものがあるかもしれないので、昔は滅多に福袋を買うことは無かったし、まして初荷にわざわざ出かけることもなかったんですが、義妹が福袋買いが好きで付いていくうちに、たち吉の和食器福袋にハマりました。
当時、和食器は我が家では貧弱状態だったので、「何が来ても安心」という状況でした。ブランドがたち吉に限定されているので、「嫌いな柄が来る」心配もありませんし。

とはいえ、ここ数年「初荷」にも変化が。

市街地のデパートは、ずーっと2日に初荷をしていたのですが、某スーパーの系列化に入った年から元旦から店を開けるようになりました。
「元旦から初荷」
なしですよー、紅白見て、行く年来る年見て、その後、初詣にでかけて夜更かししまくったあくる朝は寝坊させてよ。

昨年は、それでもがんばって行ってみたんですが、店員のノリもお客さんのノリもイマイチです。
店員にしてみれば、元旦のお屠蘇も満足にしないうちに出勤してきたんでしょうし、お客さんだって同様。
「元旦の朝の習慣は守る」派と「やっぱり、初荷は開店を待って」という派に分解しちゃったらしくて、勢いに欠けた感。
今年は、2日の午後にでかけました。勿論、店は元旦が初荷。
でも、結構、福袋は残っていました。
いつもなら、開店前に行列して、売り場でも行列して、あっという間に売れきれるタイプの福袋も大量に余っています。
同様に熾烈な競争になるたち吉の福袋も残っていました。

やっぱり、これはノリなんでしょうね。デパートがスーパーのように元旦に開店したからっていいことはないようです。

スーパーの元旦開店も個人的には好きじゃないです。
私の子供の頃住んでいたのは商店街でして、普段は、個別に週一に休みを取ることはあっても、全部が休みになることはありません。それが正月には、全ての店が休みます。
富士と日の出をあしらって「謹賀新年」とか書かれた紙の隅に「三が日はお休みいたします xxx商店」とか書かれていて、開いている店はおもちゃ屋と本屋位という、特別な日でした。
いつもは騒がしい界隈が、深閑とする。これが「お正月」でした。

八百屋も魚屋もスーパーもお休みなので、おせち料理を作らない家でもそれなりの買いだめをするのがこの3日間のこと。

それが、今じゃ、元旦からスーパーは開いていて、いつものように商品が並ぶ。お節料理も買いだめも不要。
便利といえば便利ですが、なんかねー。

染み付いた習慣なんでしょうか。3日間は正月料理以外のものが出てくるのって、嫌だなーと思う。
逆に、三食三食ひたすら同じものしか出てこないわけなんですが、全然気にならない。不思議ですね。

2007/01/01(月) 謹賀新年
新年あけましておめでとうございます。

といっても、今年は、昨年の11月末に、義母の兄にあたる本家の当主が亡くなったので、喪中です。

喪中ということは、こういうことです。
・門に松を立てない
・獅子舞が回ってこない
・初詣に行かない
・本家主催の新年会がない

この界隈で昨年亡くなった人がかたまっているとかで、獅子舞自体のルートとしても外れてしまったらしく、通りを流れるお囃子の音すら聞こえません。

とはいえ、お節料理は普通にありました。
3日には、妹夫婦が寄るので、お向かいの伯母一家を交えて「内輪宴会」もあるとか。

こういうときの着物は何にしましょうね。
他の人は、特に喪を意識した色柄の服を着ているわけではありません。
特に、晴れの場がないので、「普段着」という定義付けにして、化繊の小紋。薄鼠色の地に白と薄紅で矢絣模様の入った小紋にしてみました。
昨年の「やまと」のファミリーセールで「2枚で9千円」で買ったものの一枚。
「内輪の普段着」なら袴OKだし。楽に着付けます。


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