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2006/07/17(月)
公立中学と私立中学の違い
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夜半から土砂降りが始まり、昼には土砂降りはおさまったものの、強くなったり、弱くなったり雨は降り続いています。 でも、雨の降った分。今日は涼しい。
雨だと、正絹は要注意になるので、こういう日は木綿とか化繊ですねぇ。そんなに蒸さないので、雨をよせつけないし蒸しもしないシルックやセオαなんかが向いているかも。
久々に教育な話。 昨日、新聞の投書欄を読んでいたら「国、英、数が週に各3時間では足らない、もっと勉強したい」という中学生の投書が掲載されていました。その投書者の親の頃には公立でも毎日あったと言うので、私は私立でしたが、毎日あったのは、当時は大差なかった実体の様子。(といっても、知人の話を総合すると、「英会話や英作文も含めてのなにがしかの英語教科があった」というので、私のとこのように「教科書英語は毎日。英作文や英会話はそれとは別にあった」というのよりは少し少なかったようです。 んで、今はどうなのか?私立中学のお姫さんと公立中学に通うお姫さんの友人が丁度家に来ていたので、二人に聞いてみました。 友人「ウチは、やっぱり3時間かな」 姫 「ウチは毎日あるよ」
しかも、 友人「土曜休みだし、月金は5時間、他は6時間なんで、他の教科や選択授業を入れると一杯一杯」
とすると、28コマの授業になります。
姫 「金曜までは6時間だし、土曜も4時間あるよ」
こちらは、34コマ。上とは6コマも違います。国英数に限るならこの6コマを使えば月〜金の毎日授業を組めることになります。
昔は、土曜授業のあるのは公立で、私立、特にミッション系(キリスト教系等の組織が開校した学校)では、土曜は休みでした。 公立は、私立程粒が揃っていない分をコマ数で補填していたんじゃないかと。
「勉強させたい場合は、私立に入れる」なんて話を昨今は聞きます。それは「レベルの高い授業を受けさせたいのなら」と思っていました。どうも実態は、「子供が落ちこぼれでは無く、まともなレベルの教育を受けさせたりなら、私立に行くべきだ」という状態な公立中学というのは存在しそうです。 どの公立中学でもそうなのかはわかりません。 でも、投書の子の学校と、ウチの学区の中学と、既に2つはそうです。もっとあるとみても差し支えないでしょう。
「ゆとり教育」は過渡期で、随分ゆれているようです。 余りに「ゆとり=教える範囲を狭める」してしまって、問題となり、指導要領を改訂して様々な対応をしています。きっともっと変るでしょう。 でも、教育を受ける子供達に取っては、「あれは失策だった」では済まされないのです。日本においては、いやどこの世界だって、受けた教育は、一生を左右するのですから。 特に初等教育と中等教育、そして中学受験と高校受験の勉強はその後のその人の対処能力に大きく影響しているように思えてなりません。
今までの場合、それは「個人のクセ」程度で、公立を出ようが、受験戦争を勝ち抜いて私立に行こうが、進む大学も就職先も大差ないことも普通でした。 私の場合で言うなら、コンピュータ・エンジニアなのですが、 同じ職場は、大半は大卒ですが、公立中学、公立高校を経て私立大卒で来ているのがほとんど、専門学校や高専卒は同じ職場でもちょっと責任の低い仕事にあたることが多いですが、それだって、優秀な場合は同等の責務を与えられています。 私立中学に行ってたかなんて、仕事のデキには関係ないと言えましょう。 私の場合は、公立でありえない「ミッション・スクール」であることなどが重要だったので、「勉強したいから私立」ではなかったし。当時の卒業生も大学進学自体は他に比べて多いとはいえ、女子大だの薬科大だのって、そんなスゴイとこじゃありませんでした。最近、母校の卒業生の東大進学者数の増加に唖然です。
これからはどうなのでしょうか? 少なくとも、お姫さんを含めた数年の学年では、私立中に行った人間と公立中の人間では随分な差が生じるような気がしてなりません。この差は大学受験の際、就職の際に決定的な差異になって現れるような事態にはならないでしょうか? 「公立中学の遅れの分は塾通いでカバーしている」という子もいるそうです。でも、それって、塾代かかるわけです。学校外で塾に行く時間も必要なわけです。 私立の子に比べて、高い教育費(中学分と塾分)を払い、同じことを実現するのに放課後も使い、夏休みも講習で消え、実に不条理です。
「薬剤師になるの」そういっていた、姫の友人。 ノンビリ屋なので、中学受験はしなかったんですが、利発さは相当なもので、しごけばかなりなとこまでいけるタイプで、まぁ、しごかなくても、そこそこの薬科大に入って薬剤師の資格を取る位は苦労をしないクチだろうと踏んでいました。 が、こういったヌルい学校の指導で、楽勝な筈の学校成績まで落下しはじめ、「別に薬剤師でなくてもいい」と志望を下げる始末。「母親のように郵便職員になれればいい」なんて言ってるけど、地元の有料企業や地方公務員、旧公務員クラス(郵便局とかJRとか)って、高卒就職の場合は「学年成績10番以内」が学校推薦の基本だと言われています。市内で公立高校に通う生徒の半分以上が就職します。学年10番でも就職するんです。今から、こんなこと言っているようでは、「コンビニのバイト」が関の山。 彼女のお母さんは、ピアノが得意で音大卒。ピアノの個人教授もしています。高卒で就職ではお母さん以下なんだな。
実際はどうなるかわかりません。 でも、そうい危惧して私立に通わせようという親が増えているのが、あながち杞憂でもない気がしている昨今です。
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