優妃 讃良の着物についておもうこと
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2006/06/07(水) 三者面談
昨日の話。
お姫さんの三者面談に行ってきました。

会社もお休みにしたので、着物ででかけます。
思ったよりも涼しい日みたいなので、先行した絽とか紋紗は止めて、普通にお召しの単にしましょうか。
譲り物の中から、挽茶と黒を無地のようにしてL字に朽葉色の模様の入ったのにしました。襦袢は単の半襦袢。下はステテコで緑の袴。
足元は、白黒縞でグレーに見える柄足袋に、玉虫色の草履。

頭は、一つにしばった裾をくるりと丸めてかんざしでぶすっと貫く。

この学校では、毎年、一学期の中間試験の結果が出た後にこれをします。

「可もなく不可もなくですね」と担任。
昨年は「ふかふか」でしたから、ほぼ全科目平均点クリアは当人にとっては快挙なんだけどね。担任代わったから。
もっとも、実際には理科が壊滅的点数なので「全科目」とはいっていない。幸い、国語が古文で平安文学だったので、既に知りきってたことと、社会が日本史で知りきっていたのが点数的には幸いしている。
なんで、数学に注力した結果がこの配点に至る。
苦手な上にほったらかした理科がこの点数になるのは自明。

「今から目標をきちんと自発的に持っているから、対策をきちんと立てて実践できれば大丈夫ですよ」と担任。

というわけで、帰路、大宮で途中下車して対策用の問題集の調達。
まずは、頭の回転の向上。ある説によれば「簡単な計算を繰り返すと頭の回転が速くなる」とか。というわけで小3の計算ドリルを選びました。小4だともう一旦考えるような問題になってしまうので不向き。
理科は高校用参考書の売り場に移動です。中学範囲よりも突っ込んだ内容を教えるあの学校対策には中学用の参考書では役に立ちません。
まずは、要点だけ頭に入れば、学校用の問題集で行けると思うので、判り易そうでページ数の少ない(ココはポイント)を選択。

帰宅したら、まず計算ドリル。1枚分を18秒で解きました。
もっと速度アップするように、毎日やる予定。
次は理科。こちらはゆっくりとじっくりと。といっても、B6版の見開きが一回分ですから、こちらも楽勝。じっくり、ここは復習です。

参考書のコーナーに隣接して「大學案内」なども並んでいます。
「京都の大学」なんて本をみっけ。
お姫さんの志望は「京都の大學」です。
あーら、なんて、まんまな本があるんでしょう。

中をサラっと立ち読みすると、京都の大学には「京都学」という京都あんらではの学問があったり、神社仏閣他史跡があることによる身近な資料を背景にした日本史、日本文学の研究も盛んです。
お姫さんは、古本屋みて、これを感じたんですが、実際にも、やはりそのようです。
さぁ、ガンバレ!未来の学者様

2006/06/06(火) 冠婚葬祭の服
冠婚葬祭、特に結婚式と葬式程、人の意見が「参考」にしかならないモノはない。

何故かといえば、「地方の風習」「家の風習」「列席者との兼ね合い」などが重要になってくるから。
「ノウハウ本に見る、一般的な格合わせ」では済まない。
ノウハウ本ですら、よく見ると「風習にあわせること」と注意書きしていたりする。

伝統的風習は、今ではかなり薄れてきて、「祖母を送ったときは、こんな風にしたけど、今回はしない」などと、年を追う毎に行われなくなることも多いようだ。

古い風習では「死者を出した家だけ喪服で、他の参列者は地味な着物」という風習があったらしいが、その変遷なのか「家族女性だけ着物の喪服、他は洋服」という習慣を持つ親族もある。結構一般的らしく、葬儀屋が「ご家族用の喪服をお貸しします」というサービスもあるし、逆に「家族は着物でないとおかしい」とまで言った葬儀屋もあるらしい。
夫の親族の葬儀の場合は、「重い儀式は着物、少し重いモノは洋服、それ以外の時間帯は地味な服」と一日の中でめまぐるしく着替える。しかも「近親以外は洋服」なので、私は重い用と軽い用の2種類の洋装喪服と、賄いにも安心な黒の普段着を用意している。こちら系の葬儀で着物を着る機会は夫の両親のとき2回だけだ。

私は黒紋付は袷しかもっていない。しかも、長襦袢まで袷の厳寒対応。
今のとこ、人は冬場に亡くなるケースがもっぱらなので、大丈夫かなと。お下がり着物に黒の絽が2枚あるので、万が一、夏場になっても私と姫の分はどうにかなるだろうとタカを括っている。
6月や9月の単の季節だったら、困るけどね。

一方、結婚式は、衣類に関する風習は比較的少ないようだ。
夫の親族の方だと袷の時期だと「着物に限る。洋服は妊娠時など止むを得ない場合を除いて非常識」という話だったが、8月に行われた本家の式では「洋服で来て欲しい」と指定された。
そもそも、私の親にも言われたが「夏場に結婚式をしてないけない。薄物や夏物の式服を持っている人はいないから」だという。
以前は結構守られていて、結婚式場は夏場は閑古鳥だったそうだ。が、最近は、どのような事情なのか、無頓着なのか、夏場でも式が行われるようだ。そう何人もいない双方のイトコ達の式が2回も夏場にあったので、日本全国でもかなりあると思う。
問題なのは、挙式する当人達は無頓着でも、参加する方は、そうはいかない。夏場の式服を持っている人はやはり稀なようだ。
いきおい「夏場でも袷を着る」とか「洋装にする」となる。勿論、洋装フォーマルだって新規に購入するのだが、和装よりは安価だからだと思われる。なにせ夏物は下着から帯板に至る迄専用なので、物入りなのだ。
「私は夏絽の訪問着や留袖があるから安心」と言ってはいられない。
ノウハウ本によると「媒酌人や両親が着るものと合わせること」とある。媒酌人が袷で、親が単はトンチンカンだという。昔ならありえない組み合わせだが、「袷もOK」というと、そんなことも起こるわけで。
もっと困るのが「媒酌人も両親も洋装なのに、遠縁が着物」になっちゃう場合。日本において「洋装」は、留袖や訪問着に匹敵するレベルでないことも多い。(洋装でもそのレベルのはやはり等価な投資が必要である)
日本においては「上席の者よりも格上の服を着てはいけない」という習慣がある。遠縁の親族や友人の立場での出席の場合はこの点要注意なのである。
8月に行われた私の従弟の式では「インフォーマル」が指定されていた。外人との付き合いも多かった叔父の配慮による明示だった。日本の場合はこのようにドレスコードを招待状に記すことはまずないので、「何着てったらいい?」というのは大問題になる。このときは、皆「よそゆきのワンピースかツーピース」であった。シフォンのカクテル・ドレスなら持っているが、親がその程度の格好で出るとなれば、娘がヒラヒラ・ドレスを着るわけにはいかない。男性陣は夏の背広に普通のネクタイ姿。
祖母は紋紗の黒に絽の帯をしていた。紋はなし。軽い小紋クラスというところだろうか。

夏場はこのように、各人の式服が揃っていないので、その場その場で、OKだったりダメだったりする。上のような「基本」だって、どこでも守るとは限らない。「媒酌人は絽留袖、両親は洋装、従妹は袷の振袖なんてあったりする。

最近は、袷の季節といっても、4,5月に夏日を記録することもあれば、10月になっても残暑が続くので、「季節は袷だけど」という心配まででてきている。

「夏場でも袷でもOK」といっても、当人が着ていられるかという問題だってある。昨今流行の「木陰のウェディング」だったら、クーラーなんか存在しない。そうでなくても「汗だらだらでした」という経験者もいる。そして、絶対に「家から着ていく」は無理。現地に着付け場所を確保しておくこと。レストラン・ウェディングのように控え室すらない場合には不可能。夏場に袷を着るのは当人としてもかなりの決断であることを認識のこと。

結婚式と葬式の着物は、ホント厄介である。

2006/06/04(日) 裄なんぼ
裄の話が続きます。

夏に入ってきたので、自宅での着付けは緩めになります。
着物の良いことは、緩めると風の通りが良くなり、涼しいですね。
冬場は逆にきっちりと着こんで、通り風を遮断。こうすれば暖かい。

後ろ衿もぐーっと抜くと涼しい。
こぶしの3つも入ろうかと思う程、大胆に開けて伊達締めを締めたら、あれ、1尺7寸5分の着物が手首の骨を越えて随分長くなっています。「長すぎません?」って位に。
MY裄は1尺8寸5分ですから、手首から1寸(約3.8cm)も短い筈の着物。
いつものように、衿を詰めてみます。
袖口の位置はいつものように、手首を1寸程だしたところになりました。

ふーん

衿抜くと、裄は短くて済むんだ。

昔の人は、日本髪結ってますから、衿は結構抜いてました。
そうしないと、結った下端が衿にぶつかってしまいますから。

そういえば、「祖母の着物」とかいって似たような体格の孫とかひ孫が着物を着て古い写真と並べてる本とかがあるのですが、日本髪を結った古い写真では裄がたっぷりなのに、ショートヘアを着物風にまととめた現代の写真の方では、みっともないでは済まない程腕がにょっきりと出ています。私のように肘を引いたくらいではとてもゴマカシの効かない程の短さです。

そうそう、衿の抜き方が全く違っていました。

自分で試しても衿の抜き方で、2寸位軽くカバーします。

最近は、髪型の関係もあるんでしょうけど、衿は余り抜きません。これは、裄には大きく関係してきます。
昔の計り方では済まなくなった背景には、こんな着方の変り方も関係しているようです。

2006/06/02(金) ぴったりな裄の話
他のサイトで、裄の話題でいくつか書いてて、ヒョイと気づいた。
私の手持ちの一番長い裄の着物は、2尺と5分(約78cm)
これは私の洋服のワイシャツの裄と同じ。
呉服屋に測って貰って算出したサイズ。(腕45度ってヤツ)
たまたまワイド幅(1尺1寸42cm幅)だからできたこと。

普段のお誂えは1尺8寸5分(約70cm)
これは私の着物をずっと仕立てていた祖母が算出したサイズ。
尺幅(1尺幅 38cm)の反物から常識的な縫い代を引いた最大サイズでもある。(無理すれば1尺9寸5分まで行くらしい)

お下がりや既成化繊は1尺7寸5分(約66cm)か1尺7寸(約64cm)
世間一般なサイズか?

洋服で考えれば、裄が10cmも違うものを同じように着られるなんて、あり得ないに違いない。
着物なら可能だ、と結論つけてしまうには早すぎる。
他の人は、どうやらそうではないようだから。

マイサイズな筈の1尺8寸5分の着物で、腕を横水平に伸ばしてみた。
あら、手首の骨がそっくり見える。実はこの寸法は「ぴったり」じゃないらしい。若干短めである。「私の身長にあわせた」じゃなくて「尺幅の反物で可能な裄」だったようだ。

では、今後は2尺と5分の裄でお誂えするか?
そんなの真っ平御免である。
尺幅の反物が使えなくなると選択肢は途端に狭まる。バーゲン品もまずない。箪笥4棹分の着物が全て仕立て直しても着用不能なのも御免だ。
そも、1尺7寸の裄のを着てたって、「裄が短い」なんて言われたことはない。仕立てあがりの既製品をサラっと羽織って裄合わせしても「あら、ぴったりですね」とビックリさせたことしかない。
着付け師に着付けて貰ったときすら、何かを言われたりしていない。
自分自身でも、2尺の袖に比べて、とりたてて袖が短いと思わない。

当然、肘を曲げて袖を引き、手首と袖口が合うようにしているから、こう見えているわけなのだけど、大方の人はこれを「手を縮ぢこめているので疲れる、めんどくさい」という。だから裄の長いのが必要なのだと。着慣れていない上に着付けしてもらう若い人どころか、結構な年配で自分で着る人でもそういう。
最近でこそ、毎日のように着物を着ているが、独身時代には、正月の7日間の袷と、夏の縁日の浴衣しか着ていなかった。「七五三と成人式にしか着てない」という人に比べれば着ているが、着慣れてると言える頻度ではない筈。
それなのに、何故、気にならないのか?

一ついえるのは、「格好をつけないで済むときには、袖から腕がにょっきり出てても気にならない」ことかもしれない。
どんなに長い裄の着物を着ていても、テーブルの上で醤油を取ろうとすれば、袂を押さえて、手を伸ばす。自然に腕は袖口からにゅーっと出てくる。様々な仕草の中で、そういった事態は起こる。
で、写真を撮るとか、電車でチンと座るとか、はたまた、待ち合わせでどっかの街角で立ってるとかなんてときには袖口を引いておく。
ウェストから胸辺りに手が来るようにすれば、「手を縮める」なんて特殊な格好ではなく、単なる自然な腕の形。風呂敷包みを腕に抱いたら、自然にこの格好になる。椅子に座れば、膝の上に置いた風呂敷包みの上に手を置けば同様に。

腕は着物の袖口から出てきたり、ひっこんだりを繰り返す。
何故か慣れている私は、気にならずにこれを繰り返す。

写真のは、大伯母の江戸小紋の着物に自分の長羽織。
着物は1尺7寸、羽織は1尺7寸5分。

2006/06/01(木) 更衣
本日は衣替え。ここ数日の涼しいのとうってかわって、幸い暑い日。

といっても、本当に昨日と今日で、ハッキリと着るモノを変えているのは、制服組位です。
お姫さんは、夏服で出て行きました。
駅では駅員さんや新幹線の案内係の服が夏服になっていました。
会社に来ると、ビルの守衛さんの服も夏の半袖服に。

が、道行く人、乗り合わせた人々、果ては社内の人々、昨日との差は見受けられません。
女性陣はとっくに夏格好だったし、男性は昨日と同じ背広、長袖ワイシャツ、冬ネクタイ。

昔は、私服でもビシっと更衣の日を持って着替え、昨日と同じ服を着ていくと恥ずかしい程だったと言いますが、今はそんなことないですね。
「暑い〜」といいながら、営業さんが帰ってきました。
スーツが痛むので、半袖ワイシャツより長袖という人もいるので、ワイシャツが長袖なのはいいけど、スーツは夏用のにすればいいのにね。

お客さまの来訪が告げられました。
「クールビズしよ」と揃って、ネクタイを外したまま行く営業さんたち。
「暑ければ、更衣前でもいいよ」と言われていましたが、やっぱりお客さまに会うとなると、更衣後でないと、格好が付かないと思うのでしょうか。いつもなら、ネクタイしてくのに、しないで襟だけ整えていく。
しばらく、うちの会社の風景です。


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