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2006/06/04(日)
裄なんぼ
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裄の話が続きます。
夏に入ってきたので、自宅での着付けは緩めになります。 着物の良いことは、緩めると風の通りが良くなり、涼しいですね。 冬場は逆にきっちりと着こんで、通り風を遮断。こうすれば暖かい。
後ろ衿もぐーっと抜くと涼しい。 こぶしの3つも入ろうかと思う程、大胆に開けて伊達締めを締めたら、あれ、1尺7寸5分の着物が手首の骨を越えて随分長くなっています。「長すぎません?」って位に。 MY裄は1尺8寸5分ですから、手首から1寸(約3.8cm)も短い筈の着物。 いつものように、衿を詰めてみます。 袖口の位置はいつものように、手首を1寸程だしたところになりました。
ふーん
衿抜くと、裄は短くて済むんだ。
昔の人は、日本髪結ってますから、衿は結構抜いてました。 そうしないと、結った下端が衿にぶつかってしまいますから。
そういえば、「祖母の着物」とかいって似たような体格の孫とかひ孫が着物を着て古い写真と並べてる本とかがあるのですが、日本髪を結った古い写真では裄がたっぷりなのに、ショートヘアを着物風にまととめた現代の写真の方では、みっともないでは済まない程腕がにょっきりと出ています。私のように肘を引いたくらいではとてもゴマカシの効かない程の短さです。
そうそう、衿の抜き方が全く違っていました。
自分で試しても衿の抜き方で、2寸位軽くカバーします。
最近は、髪型の関係もあるんでしょうけど、衿は余り抜きません。これは、裄には大きく関係してきます。 昔の計り方では済まなくなった背景には、こんな着方の変り方も関係しているようです。
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