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2006/06/27(火)
B反だとか、30点セットだとか
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着物の展示会のオンパレードである。 繊維業界では、冬モノの見本品が出てくる季節なので、「早期ご予約会」などは、今の時期になる。 また、端境期なので、フェアをするのにも良い季節で、 更に「ボーナス入ったとこ狙い」とか「昨冬の在庫一掃の時期」だとか、色々と重なっている時期。
んで、まず「B反市」の場合: B反というのは、何らかの疵モノを指す。どっかの染めや織りが違っていたり、ズレていたりなど。在庫期間が長すぎて、部分的に「ヤケ」といって、色褪せがでちゃったのだとかも含まれる。 もっとも、ちょっとでも、あちこちでもB反はB反なので、「切り落としちゃう場所が疵」なら、仕立ててしまえば、正規品とは遜色ない。
でも、シロートさんが手を出すのは危険。 「切り落とせる範囲だと思ってたら、とんでもないとこにもあった」なんてのもある。絵羽のヤケは、縫いこんであるとこはヤケないので、仮絵羽よりもサイズを出そうとしたら、色が違ってたなんて事態もある。
「疵モノバーゲン品」だと思えば腹も立たない、って範囲に留めておくのが正解。「成人式の振袖」とか「披露宴の訪問着」「留袖」なんて、ここぞというときの着物に選ぶのは危険が大きいと思う。
次が「30点フルセット」 着物というのは、長着と帯と長襦袢があれば着られるわけではない。 下着だとか、帯揚げ帯締め、足袋に草履にバッグと色々と必要。 手持ちの着物があるなら、肌襦袢や裾除けなんかは流用できるし、帯揚げや帯締めも買いなれているなら、行き着けの店の方が好きなものを選ぶことができる。草履もバッグも同様ね。 でも、「足袋も腰紐も一切持っていない、どこで買うものかも判らない」し「どういう色や素材を取り合わせるのが適切なのかも判らない」という場合には、セット物は便利な一品。過不足なく全て揃っているし、色柄も似つかわしいものを合わせている。 振袖セットや黒紋付セットが一番顕著かな。
「お得」というのは、「金額的にお得」というよりも、「あちこち探し回らなくて楽」って意味で「お得」なのだと思う。
私としては、バラ買いの方が好き。 普段に着物を着てるし、小物屋もウロついているので、「何が必要か」「それはどこで数多く取り揃えているか」もアテがついているから。 成人式のは振袖じゃなかったけど、着物も帯も襦袢も全てバラで調達し、草履、バッグ、帯揚げ、帯締めも全てバラ買い。下着は在りもの。 黒紋付は、着物と帯と襦袢は一緒に頼んだけど、セットじゃなかった。 帯揚げと帯締めは銀座の小間物屋、草履&バッグは着物市で。 帯揚げ位だったら、すっごくいい店のでも買えるからね。 バラ買いは「これにはお金をかけて、こちらにはかけない」なんて片寄せをすることもできるのが利点。
「手間隙いらずに買える」をヨシとするか「あちこちで物色して買う楽しみ」をヨシとするかで、どっちが良いかは違うと思う。
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